東海交通事業城北線

城北線

城北線（じょうほくせん）は、愛知県春日井市の勝川駅から清須市の枇杷島駅を結ぶ鉄道路線で、東海旅客鉄道（JR東海）が施設を保有し、東海交通事業が運営しています。この路線は、全長11.2kmで、1991年に開業しました。

概要

日本鉄道建設公団によって建設が進められ、特に勝川から枇杷島までの区間が完成し開業されました。総じて高架線に整備されており、固体構造としてはロングレールとPCコンクリート枕木を用いています。また、勝川駅から小田井駅までの区間は名古屋第二環状自動車道の高架に沿って走行しています。

非電化であるため、愛知県内では数少ない非電化路線となっており、特に2015年以降はその状況が顕著です。沿線には住宅地が広がっているものの、運行本数の少なさや運賃の高さに加え、他路線との接続の不便さが影響し、2017年度には約520人/日という少ない輸送密度が記録されています。

交通利便性

周辺自治体や愛知県は、「城北線整備促進協議会」を立ち上げ、利用者の利便性向上を目指して努力しています。その要望には、名古屋駅への直通化や、勝川駅との接続改善が含まれていますが、JR東海と東海交通事業は高額な改良費用が必要とし、慎重な姿勢を保っています。

路線データ

• - 路線距離：11.2 km
• - 駅数：全6駅（起点および終点を含む）
• - 運行形態：すべてが線内折り返しの普通列車で、ワンマン運転が行われています。日中は1時間に1本、平日の朝夕は約15-20分間隔の日もあります。
• - 最高速度：95 km/h

車両

現在、使用されている車両はキハ11形300番台の単行運転が維持されています。開業時にはキハ40形を使用したが、1993年には自社製のキハ11形を導入しました。これらの車両にはトイレが設置されていますが、汚水処理設備がないため実際には使用不可です。近年、車両は更新され、2015年からは新型車両が導入され、より快適な運行が実施されています。

歴史

城北線はもともと国鉄として計画された瀬戸線の一部で、当初は貨物主体の計画でした。しかし、様々な理由から工事は途中で停止し、1989年にはJR東海が再開を決定。土地の取得や借損金問題など、さまざまな問題を経て、1991年に開業を迎えました。現在のような無人駅としての運営など、沿線自治体とは密接な関係を維持しながら運営されています。

利用状況

2019年度のデータによると、城北線の混雑率は32％となっており、輸送人員はピーク時1時間で107人にとどまっています。これは、使用車両の座席数138席を下回る状況です。

駅一覧

城北線には全駅が無人駅で、主に地域の交通手段としての役割を果たしています。今後の利便性向上が求められるものの、運行本数の少なさや接続の不便さが大きな課題となっています。

長い歴史と複雑な経緯を経て現在に至る城北線では、利用の促進や接続計画の実現が期待されています。

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