東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター

東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター

概要

東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター（英称：Micro/Nano Technology Center, Tokai University）は、東海大学に属する先進的な研究機関です。このセンターは、生体材料や関連機器の研究開発を主な目的としています。具体的には、細胞培養装置や極細注射針などの技術が含まれます。このセンターには、現在16名の研究者が在籍しており、医学、理学、工学の分野が融合した研究が行われています。特に、文部科学省の戦略的研究基盤形成支援事業に選ばれた「高分子超薄膜から創成する次世代医用技術」プロジェクトが進行中です。

設立と施設

センターは2015年1月16日に設立され、さまざまな実験エリアを備えています。これらは、細胞培養室、クリーンルーム、恒温恒湿室、化学実験室などが田の字型に配置されています。また、研究者同士の協力や講演会を行うためのコミュニケーションエリアも設置されています。センターは、今後5年間で高分子超薄膜における新たな機能性薄膜の創成、応用方法の開発、そして医療分野への応用を目指して、多角的な研究を進めています。

研究チームの構成

このセンターでは、「創る」「試す」「知る」という三つのチームが、それぞれ特定の役割を担っています。

「創る」チーム

「創る」チームでは、任意の高分子を100ナノメートル以下の超薄膜に加工し、新たな物性を持つ材料を設計・製造します。この超薄膜は、特殊な接着性を持ち、界面の凹凸に追従して接着できるため、医用技術としての高い応用可能性があります。化学的および工学的な知識を活用して、新しい材料を提供することを目指しています。

「試す」チーム

「試す」チームでは、医学、理学、工学の専門知識を集結させて、高分子超薄膜の生体への影響を評価します。具体的には、神経変性疾患モデルの構築や、in vitroの評価系を開発するとともに、マウスを用いたin vivoテストも実施します。これにより、高分子超薄膜の医療材料としての機能を評価する取り組みが行われています。

「知る」チーム

「知る」チームは、高分子超薄膜と細胞との相互作用を研究します。生化学的手法や分子遺伝学的アプローチを用い、高分子材料の特性を解析し、その機能を向上させるための基礎知識を得ることが重要視されています。特に、レオロジー的解析や材料の熱物性・力学的特性の測定が行われ、医用材料としての高分子の性能向上に貢献しています。

最後に

東海大学マイクロ・ナノ研究開発センターは、医用技術の革新に向けて、さまざまな専門分野の研究者が連携し、次世代の医療技術を創出することを目指しています。高分子超薄膜の研究を通じて、医療の未来に貢献することを期待しています。

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