東海大橋 (木曽川・長良川)

東海大橋

東海大橋（とうかいおおはし）は、愛知県愛西市と岐阜県海津市という二つの県をまたいで架かる長大な橋梁です。この橋は、愛知県道・岐阜県道8号津島南濃線の一部として、木曽川と長良川という二つの主要河川を一度に渡ります。構造形式としては、特徴的なワーレントラス橋が採用されています。

構造と概要

東海大橋は、その全体で1,228.0メートルにも及ぶ長さを持ちます。このうち、愛知県側の木曽川を渡る部分は802.2メートル、岐阜県側の長良川を渡る部分は425.8メートルです。橋の幅員は7.0メートルで、車道として利用されています。

採用されている構造形式は、下路平行弦ワーレントラスと呼ばれるものです。これは、上下の弦材が平行になっており、斜材が三角形を構成する構造形式です。東海大橋では、この構造が合計20連にもわたって連なっています。具体的には、木曽川部分に13連、長良川部分に7連のトラス橋が連続しています。

特筆すべき点として、木曽川と長良川の間には締切堤が設けられており、橋はこの締切堤の上空をも通過しています。この独特の地理的条件も、東海大橋の特徴の一つと言えます。

歴史

東海大橋は、比較的新しい時代の橋梁として建設されました。その供用が開始されたのは、1969年（昭和44年）4月19日のことです。開通当初、この橋は日本道路公団が管理する有料道路として運営されていました。通行料金は車種によって異なり、普通車は250円、小型自動車（5ナンバー）は150円などが設定されていました。

しかし、地域交通の円滑化や時代の流れを受けて、東海大橋は無料化されることになります。1987年（昭和62年）9月15日、供用開始から約18年が経過した時点で、全ての車両について通行料が不要となりました。無料化以降、かつて料金所の施設があった場所は撤去され、現在では広々とした空間として利用されています。

周辺との接続

東海大橋の岐阜県側の橋詰では、主要な道路との接続があります。ここでは、岐阜県と三重県にまたがる主要地方道である岐阜県道・三重県道23号北方多度線と交差しています。この県道23号は、堤防道路として機能しており、東海大橋との接続は、周辺地域の交通ネットワークにおいて重要な役割を果たします。

まとめ

東海大橋は、木曽川と長良川という二つの大河を跨ぎ、愛知・岐阜両県を結ぶ重要な交通インフラです。かつての有料道路から無料化への歴史を経て、現在も地域住民や物流を支える役割を担っています。その全長約1.2キロメートルに及ぶワーレントラス構造は、広大な川幅を渡る橋梁としての存在感を示しています。

もう一度検索