東町 (高崎市)

東町（あずまちょう）

群馬県高崎市に位置する地名であり、その郵便番号は370-0045です。高崎市の中心市街地の一部を構成しており、特にJR高崎駅の東口から見て北側に広がる地域として知られています。2012年時点のデータによれば、その総面積は約0.2平方キロメートルとなっています。

この地域の歴史は、比較的新しい「東町」という地名が正式に定められた1935年に遡ります。それ以前、昭和10年よりも前の時代においては、この土地は既に高崎市の一部に含まれていましたが、その頃は旧赤坂町に属する「字中沖（あざなかおき）」と呼ばれていました。現在の地名である東町が成立した当時は、文字通り高崎市の市域の最も東の端に位置する地域の一つであり、その地名は当時の位置関係を反映したものでした。

東町を含む現在の高崎市中心部の地域は、明治時代以降の近代日本の都市化の波の中で、その行政区域が変遷を遂げてきました。元々は、明治22年（1889年）4月1日に町村制が施行された際に誕生した「高崎町」の一部として組み込まれ、その町名の一つとなっていました。その後、明治33年（1900年）4月1日には、高崎町が市制を施行して単独の自治体である「高崎市」へと移行し、この地域も引き続き高崎市の一部となりました。そして、長らく赤坂町の一つの字として存在していた「字中沖」が、昭和10年（1935年）に新たな町として分離独立する形で、「東町」という町名が正式に誕生し、現在に至っています。このように、東町は行政区画の再編を経て生まれた地名と言えます。

交通網に関しては、東町域内に旅客用の鉄道駅は設けられていません。しかし、道路交通においては、群馬県道12号前橋高崎線が地域内を通過しており、この県道は前橋市と高崎市を結ぶ主要な幹線道路の一つとして、地域住民や通勤・通学者にとって重要な役割を果たしています。地域内には国道は通っていません。

東町には、地域の行政や法務を担う重要な公共施設がいくつか所在しています。具体的には、国の行政機関の一部が入居している高崎地方合同庁舎や、不動産の登記や会社の登記、供託などの法務手続きを専門に扱う前橋地方法務局高崎支局などが挙げられます。これらの施設は、東町が単なる住宅地や商業地としてだけでなく、行政・法務サービスを提供する場としても機能していることを示しています。

この東町の歴史や地理に関する詳細は、『角川日本地名大辞典 10 群馬県』（角川書店、1988年刊）などの信頼できる参考文献によって裏付けられています。

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