東部州 (サウジアラビア)

サウジアラビア東部州

サウジアラビア東部に位置する東部州は、広大な面積と豊富な資源を有する、同国最大の州です。州都はダンマームで、サウード・ビン・ナーイフ王子が知事を務めています。

地理

東部州は、ペルシャ湾に面した海岸線を有し、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメンといった複数の国々と国境を接しています。また、キング・ファハド・コーズウェイを通じて、島国バーレーンとも陸路で繋がっています。この地理的特性から、中東地域における重要な交通・貿易の拠点となっています。

歴史

1970年代には、キング・ハリド軍事都市の建設が開始されました。その後、イラン・イラク戦争（1980年～1988年）や、1990年のイラクによるクウェート侵攻をきっかけとした湾岸戦争（1990年～1991年）など、激動の時代を経験しました。これらの出来事は、東部州の発展に大きな影響を与えました。

産業

東部州は、世界最大のガワール油田を有しており、サウジアラビアの石油生産量の60%以上を産出する、まさに同国の経済を支える重要な地域です。石油産業を中心に、多くの雇用と経済活動が生み出されています。

隣接州

東部州は、以下に示すように、多くの州や県と隣接しています。サウジアラビア国内では、ナジュラーン州、リヤード州、カスィーム州、北部国境州と接し、また、近隣諸国では、ムサンナー県、ジャハラー県、アハマディ県、ライヤーン、アル＝ワクラ、アブダビ、ザーヒラ行政区、ウスタ行政区、ドファール特別行政区などと境界を接しています。

下位行政区画

東部州は、以下の下位行政区画で構成されています。

ダンマーム（الدمام） - 州都
アル＝アハサー県（محافظة الأحساء）
ハフラルバーティン県（محافظة حفر الباطن）
ジュバイル県（محافظة الجبيل）
カティーフ県（محافظة القطيف）
アル＝コバール県（محافظة الخبر）
ハフジ県（محافظة الخفجي）
ラス・タンヌーラ県（محافظة رأس تنورة）
ブカイク県（محافظة بقيق）
ナアリーヤ県（محافظة النعيرية）
カルヤ・アル・ウルヤー県（محافظة قرية العليا）
アル＝ウデイド県（محافظة العديد）
アル＝バイダー県（محافظة البيضاء (السعودية)）

これらの地域では、それぞれの文化や産業が発展しています。

住民

東部州は、サウジアラビア国内でもシーア派住民の割合が最も高い地域として知られています。中東経済研究所の調査によると、人口の約42.5%がシーア派であると推計されています。これは、同州の文化や社会構造に大きな影響を与えています。

言語

アラビア語が公用語として広く使用されています。

宗教

イスラム教が主要な宗教であり、シーア派の住民が多い地域として知られています。

脚注

サウジアラビアの州

外部リンク

* إمارة المنطقة الشرقية（アラビア語）

東部州は、その歴史、地理、産業、そして多様な住民構成から、サウジアラビアにおいて非常に重要な地域であることがわかります。

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