東野弘昭

東野弘昭

東野弘昭（とうの ひろあき）は、1939年8月22日生まれの囲碁棋士です。愛媛県出身で、関西棋院に所属し、九段の段位を持ちます。橋本宇太郎九段門下で、2005年10月31日に引退されました。その棋風は「渋い」と評され、実弟に同じく囲碁棋士の東野政治九段がいます。

経歴

東野弘昭は旧満州で生まれ、6歳で囲碁を覚えました。その後、橋本宇太郎に入門し、1951年に初段となりました。1970年には九段に昇段しています。1979年にはNHK杯戦で優勝し、決勝で高木祥一を破りました。

十段戦のトーナメント戦では特に活躍し、「関西棋院の十段戦男」と呼ばれるほどでした。1982年には初めて名人戦リーグ入りを果たし、坂田栄男、林海峰といった強豪を破りましたが、2勝6敗でリーグ陥落となりました。1992年には棋聖戦九段戦で5位となり、最高棋士決定戦に出場。決勝三番勝負に進出しましたが、加藤正夫に0-2で敗れました。1997年に2度目の名人戦リーグ入りを果たしましたが、3勝5敗で再びリーグを去りました。

タイトル歴

NHK杯戦 (1979年)
関西棋院早碁名人戦 (1959年)
関西棋院選手権戦 (2回)
関西棋院第一位決定戦 (1987年、1989年)

その他の棋歴

NHK杯戦 準優勝 (1999年)
関西棋院選手権戦 準優勝 (1971年、1972年)
関西棋院第1位決定戦 準優勝 (1972年、1974年)
日中囲碁交流代表団 (1977年): 5勝1敗1分
リコー杯ペア碁選手権優勝 (2000年): 吉田美香とのペア
名人戦リーグ2期
2000年 第8回関西囲碁将棋記者クラブ賞受賞

著作

『東野詰碁1200題』(囲碁データハウス、2005年): 報知新聞に連載された約1200題の詰碁を収録したパソコンソフト。
* 『現代囲碁大系(45) 関西棋院精選集』(講談社、1981年): 佐藤直男、藤木人見、松浦吉洋、関山利夫、小山鎮男、宮本義久、東野弘昭、白石裕、石井新蔵、牛窪義高、苑田勇一との共著。

東野弘昭は、その長年の囲碁界への貢献と、数々の実績により、多くのファンに記憶される棋士の一人です。引退後も、囲碁の普及に尽力されました。

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