東野観光

東野観光株式会社：栃木県から消えた旅行会社の足跡

東野観光株式会社は、かつて栃木県宇都宮市に存在した、東野交通傘下の旅行会社でした。設立から消滅までの約半世紀の間、旅行業を主軸に、貸切バス事業や那須ロープウェイの売店運営など、多角的な事業を展開していました。

歴史

東野観光の歴史は、1960年5月26日の設立から始まりました。当初は旅行業を専門としていましたが、1965年12月にはタクシー部門である東野ハイヤーの営業を開始し、事業領域を拡大しました。しかし、タクシー部門は1970年10月に東野タクシー株式会社（東野グループ系列外）へ売却されています。

2004年1月には、親会社である東野交通から貸切バス事業と44台の貸切バスを譲り受け、再び事業を拡大します。しかし、2011年には茨城県の下妻営業所（貸切バス）を閉鎖し、事業の再編が行われました。

そして、2013年4月には貸切バス事業を東野交通へ移管し、設立当初からの事業である旅行事業も会社とともに、2014年1月に東野交通に吸収合併される形で、東野観光は消滅しました。

拠点

東野観光は、以下の拠点を中心に事業を展開していました。

大田原営業所：大田原市山の手2-15-1
烏山営業所：烏山町金井町2-4-26
氏家営業所：氏家町氏家2681
茂木営業所：茂木町坂井994-2
* ロープウェイ売店：那須町那須岳217

これらの拠点は、東野交通への再統合後も、東野交通の事業拠点として活用されました。

東野交通への再統合後

2018年10月1日付で東野交通が関東自動車に吸収合併（経営統合）されたことに伴い、同日付で東野交通の観光事業が分離され、関東自動車の既存観光事業子会社である株式会社関東バス旅行社に統合されました。そして、関東ツアーサービス株式会社が新たに設立され、東野交通の観光事業は新たなスタートを切りました。

貸切車両

東野観光には、東野交通から移管された貸切車両のほか、数台の新規導入車両が存在しました。これらの車両は、東野交通移管車と同一カラーで統一されていました。

関連会社

東野観光の親会社は、東野交通でした。

東野観光は、半世紀以上にわたり栃木県の観光を支えてきた企業でしたが、時代の流れとともにその姿を消しました。しかし、その歴史と事業は、親会社である東野交通、そして関東ツアーサービス株式会社へと引き継がれ、今もなお栃木県の観光に貢献しています。

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