東野辺薫
東野辺 薫（とうのべ かおる）
東野辺 薫（1902年3月9日 - 1962年6月25日）は、日本の著名な小説家及び劇作家として知られています。彼の本名は野辺 慎一であり、福島県二本松市に生まれました。教育者としての経歴も持ちながら、文学の世界で活躍したことが評価されています。
人物・来歴
東野辺は、旧制安積中学校を経た後、1923年に早稲田大学高等師範部の国語漢文科を卒業しました。その後、長野県立大町中学校で教諭としてのキャリアをスタートさせます。1925年には福島県立安達中学校に移り、教鞭を取る傍ら、自らの文学活動を続けました。
1930年には初の戯曲集『黎明を待つ人々』を自費出版し、彼の作家としての道が開かれました。1940年に福島県立会津中学校の教諭へ転職した際、彼はさらなる作家的活動を展開しました。翌1941年には、懸賞小説「国土」が『サンデー毎日』に掲載され、大きな注目を集めます。その後も福島県立保原中学校や福島女子高等学校で教鞭を取り、最後には福島商業高等学校夜間部で教職に就きました。1952年に退職しています。
特に彼の名を広めた作品としては、1944年に発表した短編小説「和紙」があります。この作品は、文学界で高く評価され、見事に芥川賞を受賞しました。この栄誉は、東野辺の存在感をさらに強めるものであったと言えます。
著作
東野辺薫の著作は、主に短編小説や戯曲が多いですが、彼の作品は独自の視点と感受性で描かれており、多くの読者に親しまれています。彼の主な著作には、次のようなものがあります：
- - 『三部曲黎明を待つ人々』（東京旭印刷出版部、1930年7月）
- - 『和紙』（築地書店、1946年7月）
全国書誌番号: 46031909
- - 『和紙 東野辺薫作品集』（五月書房、1971年12月）
全国書誌番号: 75019776
NCID: BB15141776
全国書誌番号: 22377097
NCID: BB01329192
彼の作品は、後世にわたって日本文学に影響を与え続け、特に福島という地域において、その存在は色濃く残っています。
脚注
東野辺薫の生涯は、作家としての足跡と教育者としての姿を融合させたものであり、彼の作品は時代を超えて多くの人々に読み継がれています。
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