東風風行・菱智

菱智（Lingzhi）について

菱智は、中国の自動車メーカー、東風柳州汽車が製造する多目的車（MPV）です。これは、同社の東風風行というサブブランドの最初の車種として登場しました。その歴史は1990年代後半にさかのぼり、その後のモデル展開やリフレッシュを通じて進化してきました。

概要と起源

菱智は、初期においては三菱自動車のデリカスペースギアを基にしたリバッジ（再ブランド）モデルとして知られていました。この初代モデルのプラットフォームは、三菱自動車のパートナーである台湾の中華汽車から供給されています。そのため、最初のフェイスリフトモデルは中華汽車で販売されていたスペースギアと同一のもので、台湾市場での生産が終了した後も、東風柳州汽車は中国国内での生産を続けつつ、独自の改良を加えて販売を行っています。

モデルの多様性

菱智の展開には、異なる消費者層や価格帯をターゲットとした複数のモデルが存在します。2回目のフェイスリフトの際には、菱智 M5、M3、V3という3つの異なるモデルが誕生しました。

• - M5: 高級志向のモデルで、フロントデザインとテールランプが独自に変更されています。
• - M3: 大衆向けのモデルで、V3と共通のフロントデザインを採用。
• - V3: 主に貨物用に設計されており、最もリーズナブルな価格となっています。

これらのモデルには、ロングホイールベースバージョンとしてM5L、M3L、V3Lも用意され、さらに選択肢が広がっています。

最新の改良

菱智は2020年にも5回目のフェイスリフトを受けました。この際にフロントバンパーとグリルのデザインが刷新されています。また、M3及びM3Lモデルは廃止され、新しいエンジン仕様が追加されました。今回のフェイスリフトのエンジンラインナップには、1.6リッターの自然吸気エンジンと5速マニュアルトランスミッションを基本とし、さらに自社開発の2.0リッターエンジン（122馬力、200Nm）および6速マニュアルトランスミッションが搭載されました。

その上、最新モデルではCNG車やEV車のオプションも用意されており、環境への配慮も見受けられます。このように、菱智は進化を続け、消費者ニーズに応じた多様な選択肢を提供し続けています。

結論

菱智は中国市場におけるMPVとして、長い歴史と多様性を兼ね備えたモデルです。高級志向から実用的な選択肢まで、幅広い消費者に対応するため進化を続けており、今後の展開にも注目です。

もう一度検索