松前真奈美

松前真奈美（まつまえ まなみ）は、日本のゲーム音楽作曲家であり、その才能は多岐にわたります。旧姓は後藤で、親しみを込めて「ちゃんちゃこりん」という愛称で呼ばれることもあります。彼女は京都府出身で、大阪芸術大学ピアノ科を卒業後、1987年にゲーム会社カプコンに入社しました。

カプコン時代、松前は数々の名作ゲームの楽曲を手がけました。中でも特に有名なのは、1987年発売の『ロックマン』です。このゲームでは、彼女が全ての楽曲を担当し、その独特なメロディとリズミカルなサウンドは、多くのゲームファンを魅了しました。入社後間もなく、家庭用ゲームチームとアーケードゲームチームのどちらかを選ぶ機会がありましたが、松前はより多くの音を扱えるアーケードゲームの道を選びました。また、社内の女性サウンドスタッフと共に音楽グループ「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」（後に「ALPH LYLA」に改名）を結成し、音楽活動も行っていました。

1990年、結婚を機に東京へ移住することになり、カプコンを退社。その後はフリーランスの作曲家として、より広いフィールドで活躍を始めます。アスキーの『ダービースタリオン』シリーズや、コナミ、サンソフトといった様々なゲームメーカーのソフトの楽曲制作に携わりました。特に注目されるのは、2007年に発売されたスクウェア・エニックスの『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』です。この作品では、シリーズを通して作曲を担当していたすぎやまこういちに代わり、松前が楽曲を担当。新たな「ドラクエ」サウンドを創り上げました。また、2010年代以降は、海外製のインディーズゲームの楽曲制作にも積極的に関わっており、『ショベルナイト』などの作品で彼女のサウンドを耳にすることができます。

松前の作品は、ゲーム音楽という枠にとどまらず、その音楽性、メロディの美しさ、そしてアレンジの巧みさで、多くの人々に感動を与えています。彼女はゲーム音楽の分野で確固たる地位を築き、今もなお多くのファンを魅了し続けています。また、2017年にはオリジナルアルバム『Three Movements』をリリースし、自身の音楽性をさらに深く追求しています。その才能は、ゲーム音楽ファンだけでなく、音楽を愛するすべての人々にとって、注目すべき存在と言えるでしょう。

松前の夫はミュージシャンの松前公高であり、音楽的なバックグラウンドを共有し、お互いを刺激しあいながら、それぞれの道を歩んでいます。彼女のこれからの活躍が、多くの人々に感動と喜びを与えてくれることでしょう。

作品

ゲーム

カプコン時代

井出洋介名人の実戦麻雀
ロックマン

フリーランス時代

ダービースタリオンシリーズ
ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔
ショベルナイト

オリジナルアルバム

Three Movements（2017年9月17日発売）

外部リンク

* Manami Matsumae (@chanchacolin) - X（旧Twitter）

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