松原権四郎

松原権四郎（まつばら ごんしろう）は、1883年（明治16年）9月10日に生まれ、1933年（昭和8年）5月17日に没した、日本の内務・警察官僚です。彼は、官選の青森県知事や高松市長といった要職を歴任し、地方行政に深く関わりました。

生い立ちと学歴

松原権四郎は、現在の香川県丸亀市にあたる、当時の香川県那珂郡六郷村上金倉の出身です。彼は、第六高等学校を卒業後、1908年（明治41年）に京都帝国大学法科大学を卒業しました。同年11月には、文官高等試験行政科試験に合格し、その才能を早くから開花させました。

官僚としてのキャリア

大学卒業後、松原は司法省に入省しましたが、一年志願兵として歩兵第43連隊に入隊し、二等計手まで昇進した後、除隊しました。1910年（明治43年）には内務省に転じ、長崎県警部としてキャリアをスタートさせました。

その後、長崎県属兼警部、同警察部保安課長、高知県理事官兼視学官、山口県警察部長、愛知県警察部長、岩手県内務部長、静岡県内務部長、神奈川県内務部長といった、様々な地方官庁の要職を歴任しました。1924年（大正13年）6月には、京都府内務部長に就任しています。

青森県知事として

1924年6月24日、松原は京都府内務部長に就任してからわずか10日後、青森県知事に任命されました。しかし、1925年（大正14年）9月、加藤高明内閣の成立に伴い休職となり、1926年（大正15年）1月には退官しました。

その後

官僚を退いた後、松原は京都市助役を経て、1929年（昭和4年）1月から1933年（昭和8年）1月まで高松市長を務めました。彼は、その行政手腕を活かし、地方行政に貢献しました。

松原権四郎の生涯は、明治から昭和初期の地方行政を担った官僚の一つの典型を示しています。彼の経歴は、当時の官僚制度や地方行政の変遷を理解する上で、重要な資料となります。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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