松尾神社 (亀岡市)

松尾神社について

松尾神社は、京都府亀岡市旭町に位置する神社です。この神社は、古くから地域の氏神として崇敬を集めてきました。特に、その歴史的背景と自然に囲まれた環境は、訪れる人々に深い印象を与えます。

祭神

松尾神社では、以下の神々が祀られています。

大山咋命（おおやまぐいのみこと）
市杵嶋姫命（いちきしまひめのみこと）

これらの神々は、地域の守護神として、また、人々の生活に寄り添う神として大切にされています。

歴史

社伝によれば、松尾神社の創建は和銅年間（708年 - 715年）に遡ります。秦川勝が聖徳太子の命を受け、この地に神社を創建したと伝えられています。また、『延喜式』神名帳にも「松尾神社」として記載されており、古くから格式の高い神社として認識されていたことがわかります。

しかし、天正年間（1573年 - 1592年）には明智光秀による丹波進攻によって、多くの社殿が焼失するという歴史的な出来事もありました。この際、本殿のみが難を逃れ、現在までその姿を伝えています。

境内

松尾神社の境内は、亀岡盆地の東側に位置する三郎ヶ岳の山麓にあります。この場所は「亀岡の自然100選」にも選ばれており、豊かな自然に囲まれています。本殿は室町時代の明応7年（1498年）に造営されたもので、一間社流造という建築様式で建てられています。屋根は檜皮葺で、現在は覆屋の中に保護されています。この本殿は、京都府の文化財として登録されており、歴史的にも重要な建造物です。

また、本殿の下段にある手水用の水は、三郎ヶ岳からの湧水を利用しており、「お滝」と呼ばれています。この湧水は、どのような旱魃の際にも絶えることがないと伝えられており、神聖な水として大切にされています。

摂末社

松尾神社の境内には、以下のような多くの摂末社が祀られています。

大己貴神社（おおなむちじんじゃ） - 祭神：大国主神
蛭子神社 - 祭神：恵比寿神
天満宮社 - 祭神：菅原道真公
八幡神社 - 祭神：応神天皇
天照大神社 - 祭神：天照大神
素戔嗚神社 - 祭神：素戔嗚神
罔象神社（みずはのめじんじゃ） - 祭神：罔象女神
高房神社 - 祭神：経津主神、武甕槌神
今宮神社 - 祭神：素戔嗚神
稲荷神社 - 祭神：宇賀之御魂神

これらの摂末社もまた、地域の人々にとって重要な信仰の対象となっています。

境外社

松尾神社の境外には、御旅所（亀岡市旭町森本）があります。この場所は、祭礼の際に神輿が巡行する場所として利用されます。

文化財

松尾神社は、文化財としても重要な価値を持っています。

京都府登録文化財：松尾神社本殿（昭和60年5月15日登録）
京都府文化財環境保全地区：松尾神社文化財環境保全地区（昭和60年5月15日決定）

これらの指定は、松尾神社の歴史的、文化的価値を保護し、後世に伝えるためのものです。

現地情報

所在地：京都府亀岡市旭町今峠4
交通アクセス：西日本旅客鉄道（JR西日本）嵯峨野線 八木駅から、車で約10分

松尾神社は、歴史と自然が調和した美しい場所であり、訪れる人々に安らぎと感動を与えてくれます。

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