松岡満寿男

松岡 満寿男の生涯と業績

松岡 満寿男（1934年10月4日 - 2024年6月9日）は、日本の著名な政治家であり、山口県光市長や国会議員を務めた人物です。彼は旧満洲国に生まれ、戦後は山口県光市で育ちました。名前は、大叔父の松岡洋右が土地にちなんで「満洲の満」と「ジュネーブの寿」を組み合わせて名づけたとされています。彼は山口県立光高等学校を卒業後、早稲田大学の政治経済学部に進学し、同大学を卒業しました。

政治家としてのスタート

早稲田大学を卒業した後、松岡は八幡製鐵（後の日本製鉄）で勤め始めました。しかし、1971年に父である三雄が急逝したことで、満寿男は36歳の若さで光市長候補に担ぎ出され、当選を果たしました。彼はその後3期にわたり市長を務めることになりますが、行政経験の無い世襲政治家として新米市長に過ぎなかったにもかかわらず、彼の在任中には多くの成果をあげることができました。

市長時代の秘書だった末岡泰義は、後に光市長として4回当選し、松岡の影響を受けて活躍することとなります。1983年には自民党公認で参議院議員選挙に立候補し当選、労働省政務次官としても活動を行いました。ところが、1989年の選挙では消費税に反対する大波にのまれ、自民党の候補者に大敗してしまいました。

知事選挙と衆議院選挙

1992年には無所属で山口県知事選挙に立候補しましたが、自民党推薦の現職知事に僅差で敗れました。しかし、1993年に旧山口2区から無所属で衆議院選挙に立候補し、見事にトップ当選を果たしました。この選挙では日本新党に追加公認で参加し、党代表の側近として重要な地位を占めました。しかし、1996年の選挙で小選挙区制に移行したことから、自民党の佐藤信二に僅差で敗れることになります。

1998年に再び山口県選挙区から無所属で参議院選挙に立候補し、当選後は無所属の会に所属しましたが、任期満了前に民主党に入党し、政治活動を終えることとなりました。松岡の後継として指名された大泉博子は、安倍晋三の実弟である岸信夫に惜しくも敗れたことが記憶に残ります。

人物と趣味

松岡は山口県出身であることから、新撰組に対して批判的な見解を持っており、2004年にはその発言が話題を呼びました。彼は政治家としてのキャリアを経て、晩年は光市室積の自宅で静かな生活を送っていました。また、父が創業した中國工業株式会社の会長としても活動しつつ、陶芸や絵画、書道といった趣味にも打ち込んでいました。これらの趣味は市長在任中からのもので、個展を開いたりするなど、一定の評価を受けていました。

松岡の自宅近くには、大叔父松岡洋右の記念碑や父松岡三雄の胸像が立っており、彼自身の功績を顕彰しています。2024年には光市内の病院で89歳で他界し、その功績に対して正四位に叙されました。松岡満寿男の生涯は、政治家としての情熱と地域への貢献の象徴的なものでした。

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