松岡達英

松岡達英（まつおか たつひで、1944年 - ）は、日本の自然絵本作家です。その作品は、緻密な観察眼と豊かな表現力によって、自然の美しさや不思議さを生き生きと描き出しています。

生い立ちと自然への関心

1944年、新潟県長岡市に生まれた松岡は、幼少期から自然に強い興味を持ち、近所の森や川で昆虫採集や植物観察に没頭しました。この原体験が、後の自然絵本作家としての活動の原点となっています。

絵本作家としての出発

1967年にフリーのイラストレーターとなり、1968年に「知識絵本」（北隆館）で絵本作家としてデビューしました。その後、海外への自然観察旅行を重ね、その経験をもとに数々の作品を発表しました。

代表作と受賞歴

『すばらしい世界の自然シリーズ』（大日本図書）では厚生省児童福祉文化賞を受賞。また、『熱帯探検図鑑』（偕成社）では絵本にっぽん賞を受賞するなど、数多くの賞に輝いています。その他、『ジャングル』（岩崎書店）では日本科学読物賞、厚生児童福祉文化賞を受賞しています。主な著書には、『あまがえるりょこうしゃ』（ポプラ社）などがあります。

新潟県川口町での活動

2000年、松岡は新潟県川口町にアトリエを構え、そこを拠点に通年で自然観察を続け、作品制作に励んでいます。2004年10月には、アトリエ内で新潟県中越地震に被災するという経験もしましたが、その経験をもとに『震度7』（ポプラ社）を出版しました。アトリエは地震で損傷しましたが、2年後には再開し、2007年にはアトリエ内にギャラリーをオープンさせました。

多彩な創作活動

松岡の作品は、絵本だけでなく、図鑑や科学読み物、アニメーションなど多岐にわたります。また、絵本制作の傍ら、講演会やワークショップなども積極的に行い、子どもたちに自然の楽しさを伝えています。2002年から新潟日報で「だんご博士の観察記」の連載を開始したり、長岡造形大学で教鞭をとるなど、幅広い分野で活躍しています。

主な著書

「父さんの小さかったとき」（福音館書店）
「ツーティの小さなぼうけん」「ツーティのうんちどこいった」（偕成社）
「ぴょ～ん」「あしあと」「あな」「しりとり」（ポプラ社）
「だんごむし空をとぶ」「だんごむしうみへいく」（小学館）
「くさはらどん」「くるみ」「野あそびずかん」「ゆきやまたんけん」（福音館書店）
「あまがえるりょこうしゃ」（福音館書店）
「震度7新潟県中越地震を忘れない」（ポプラ社）
「モグラはかせの地震たんけん」（ポプラ社）
「ごろんごろん」（ポプラ社）
「野遊びを楽しむ里山百年図鑑」（小学館）
「イモリくん ヤモリくん」（岩崎書店）
「バッタロボットのぼうけん」（ポプラ社）

受賞歴

厚生省児童福祉文化賞
絵本にっぽん賞
日本科学読物賞
国際アンデルセン賞オナリスト賞
産経児童出版文化賞
小学館児童出版文化賞
日本絵本賞

自然への眼差し

松岡達英は、自然をありのままに捉え、その驚きや感動を読者に伝えます。その作品は、子供たちの好奇心を刺激し、自然への関心を高めるだけでなく、大人たちにも自然の素晴らしさを再認識させてくれます。

アトリエグリーンワークス

松岡達英のアトリエ「グリーンワークス」は、自然に囲まれた場所にあり、彼自身の作品世界を体現しています。ギャラリーも併設されており、誰でも訪れることができます。

参考文献

松岡達英のアトリエグリーンワークス[1]
* 松岡達英のアトリエグリーンワークス内ギャラリー

松岡達英は、これからも自然をテーマにした絵本を作り続け、私たちに自然の素晴らしさを伝え続けてくれるでしょう。

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