松平庸直

松平庸直（まつだいら やすなお）

松平庸直は、江戸時代前期の大名であり、信濃国松本藩主、そして播磨国明石藩の初代藩主として知られています。戸田松平家の二代目として、その短い生涯を駆け抜けました。

生い立ち

松平庸直は、戸田氏の嫡流である松平康長の三男として、上野国高崎城で生まれました。母は栗山氏の側室です。兄である忠光が早世したため、嫡子となり、家督を継ぐことが決まりました。

家督相続と移封

寛永9年（1632年）12月、父である松平康長の死去に伴い、庸直は家督を相続しました。その後、寛永10年（1633年）4月には、播磨国明石への移封を命じられ、明石藩の初代藩主となりました。

早世

しかし、庸直は明石藩に移封された翌年、江戸から京都へ向かう途中の東海道鈴鹿関にて、18歳という若さで急逝しました。若すぎる死は、多くの人々に惜しまれました。

後継者

庸直には実子がなかったため、甥であり養子である松平光重が後を継ぎました。光重は、庸直の兄である松平忠光の長男であり、これにより戸田松平家の血筋は保たれました。

官位

松平庸直は、従五位下・佐渡守、丹波守の官位を授けられています。

系譜

父: 松平康長
母: 栗山氏（側室）
養子: 松平光重（松平忠光の長男）
養女: 二の丸殿（松平忠光の娘、前田利意正室、後に離縁し二の丸殿と呼ばれる）


松平庸直は、若くして亡くなったものの、その短い生涯の中で、松本藩主、明石藩主という重要な役割を果たしました。彼の死後、戸田松平家は養子である光重によって引き継がれ、その血筋は今日まで続いています。

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