松平忠誠 (肥前国島原藩主)

松平忠誠（まつだいら ただなり）は、江戸時代後期に肥前国島原藩の藩主を務めた人物です。深溝松平家の14代目当主として、若くして藩政を担いました。

文政7年（1824年）に先代藩主・松平忠侯の次男として誕生。天保11年（1840年）に父が急逝したため、わずか17歳で家督を継承しました。同年12月には従五位下・主殿頭に叙位・任官されています。

藩主として忠誠は、西洋医学の導入に尽力しました。シーボルトの弟子から西洋医学を学び、藩の医学校である済衆館に薬草園を設け、薬草の栽培を奨励しました。これは、当時の藩としては先進的な取り組みであり、領民の医療水準の向上に貢献したと考えられます。

しかし、忠誠の藩主としての期間は長くはありませんでした。弘化4年（1847年）4月16日に江戸で病死。享年24という若さでした。跡は弟で養子の忠精が継ぎました。


系譜

父母：
父：松平忠侯
母：孝 - 阿部正精の娘
正室：太田資始の娘
* 養子：松平忠精 - 忠侯の四男

忠誠は若くして亡くなりましたが、西洋医学の導入など、藩政に一定の足跡を残しました。その短い生涯は、島原藩の歴史において特筆すべきものと言えるでしょう。

特筆すべき点として、父である松平忠侯が42歳の厄払いの宴会の最中に病に倒れて急死したという点です。このような状況下で家督を継いだ忠誠は、重責を担いながらも藩政に尽力しました。彼の功績は、島原藩の歴史に深く刻まれています。

また、養子として家督を継いだ松平忠精も、藩政に貢献した人物です。忠誠の遺志を継ぎ、島原藩の発展に尽力しました。

松平忠誠の生涯は、短いながらも波瀾万丈であり、その功績は後世に語り継がれています。

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