松平頼侯

松平頼章

松平頼章（まつだいら よりあき）は、江戸時代前期に高松松平家の一門である御厄介に属した人物で、松平図書家の祖として知られています。通称は図書。諱は文献によって「頼章」または「頼候」と記されています。

生涯

高松藩主・松平頼重の四男として誕生。母は樺島吉明の娘である松野。幼名は萬吉と称しました。

延宝4年（1676年）、当時の藩主であった松平頼常（水戸藩主・徳川光圀の子で、頼章の従兄にあたる）より、先代藩主の庶子という扱いで5000石を与えられ、高松藩の上士となりました。異母弟の頼芳も3000石を与えられ、同様に高松藩士となっています。延宝8年（1680年）2月晦日には、長男の大二郎が早世。しかし、同年閏8月20日には次男の軽千代（後の松平頼豊）が誕生しました。

頼章は書に巧みであったと伝えられています。貞享4年（1687年）6月23日、高松にて27歳という若さで死去しました。一陪臣であったため、官位を授けられることはありませんでした。

頼章の死後、家督を継いだ頼豊は、頼常の養子となり、最終的に高松松平家の家督を相続することになります。

系譜

正室：七姫（長寿院） - 樋口信康の娘
長男：大次郎（1677年 - 1680年）
次男：松平頼豊（1680年 - 1735年） - 松平頼常の養子

参考文献

『讃岐人名辞書』
『源流綜貫』
『徳川氏系譜』

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