松根図書

松根図書について

松根図書（まつね ずしょ、1821年1月10日 - 1894年3月4日）は、江戸時代末期の宇和島藩で活躍した家老です。彼は伊達宗城や伊達宗徳に仕えた重要な人物であり、松根家は足利氏の一門から派生した斯波氏の庶家、最上氏に属しています。松根図書の号は三楽であり、彼には著名な俳人である松根東洋城や、電力界のフィクサーと呼ばれた松根宗一といった孫がいます。また、外孫には伊達順之助がいます。

親族

松根図書の家族は次の通りです:

• - 長男: 松根權六
• - 長女: 松根萬喜子（娘婿は伊達宗淳）
• - 次女: 松根セツ（子の長男に渡干城）

彼の孫には、渡干城や狩野宗三（士族で資産家）、大木良輔（実業家）などがいます。狩野宗三は妻が浅田徳則の次女で、彼の兄にあたる大木良輔も実業家として活動していました。

来歴

松根図書は1820年、宇和島の堀端通に生まれ、1851年に家督を継承しました。1855年には家老に就任し、1868年に引退するまで活躍しました。彼は1894年に亡くなり、1919年には正五位が追贈されました。

人物・功績

彼の功績は多岐にわたり、特に財政や民政の分野での貢献が挙げられます。松根図書は、野村用水路の修築や岩松川の改修に携わり、海産物、紙、茶の貿易などを通じて殖産興業を推進しました。また、高野長英を匿ったことで、彼の名は名君として記憶されています。さらに、彼は英国公使ハリー・パークスが乗船した英国艦の来航を受け入れるという外交的な手腕も発揮しました。

史跡・その他

現在、松根図書の邸宅があった場所には宇和島市立病院が建てられ、現存する石碑には松根東洋城の揮毫があります。

松根の生首伝説

また、松根家には「松根の生首」という伝説的なアイテムがあります。豪勇で知られた先祖の松根新八郞が修行中に侍の幽霊から仇討ちの頼みを受け、その礼に血の滴る生首を与えられたとされています。松根家ではこれを丁寧に竹薮に葬り、その後、家の旗印として使用されるようになりました。この生首は後に金剛山大隆寺に移され、松根首塚として供養され続けています。

付録

松根図書の功績や家族の歴史は、宇和島市の文化と歴史に深い影響を与えています。このような偉人たちの存在は、今もなお地域の人々の誇りとして語り継がれています。

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