松永貫汰

松永 貫汰

概略

松永貫汰（まつなが かんた）は、1999年9月28日に大阪府で生まれた、日本のプロラグビーユニオン選手である。現在、国内最高峰リーグであるジャパンラグビーリーグワンに加盟するコベルコ神戸スティーラーズに所属しており、主にフルバック（FB）のポジションを担っている。身長167cm、体重78kgという体格ながら、グラウンドを縦横無尽に駆け回るスピードとアジリティを兼ね備えている選手だ。

ラグビーとの出会いと学生時代

松永がラグビーという競技の世界に足を踏み入れたのは、中学校に入学してから。中学1年生でラグビーを始め、楕円球の魅力に取りつかれた。高校は、地元のラグビー強豪校として知られる大阪産業大学附属高等学校に進学。ここで高校ラグビーの厳しい環境で鍛えられ、選手としての基礎を築いた。

高校卒業後、さらなる高みを目指し、2018年に学術的にも優れた筑波大学へ進学。大学でもラグビー部に入部し、関東大学対抗戦グループに所属する強豪校でプレーした。特に大学4年次に迎えた2021年には、チームの精神的支柱として、筑波大学ラグビー部の主将という重責を担った。チームを牽引するリーダーシップと、自身のプレーで仲間を鼓舞する姿勢は、プロ入り後にも生きる大きな経験となった。

プロキャリアの幕開け

大学での輝かしいキャリアを終えた松永は、2022年にジャパンラグビーリーグワンに所属するコベルコ神戸スティーラーズへの加入を決定し、プロラグビー選手としての道を歩み始めた。

プロキャリアの最初のシーズンとなった2022-23シーズンの開幕戦、2022年12月18日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE ディビジョン1の第1節、横浜キヤノンイーグルスとの一戦で、松永は公式戦初出場を果たす。この記念すべきデビュー戦で、彼は先発メンバーとして出場。攻守にわたってチームに貢献し、さらに自らトライを挙げるという鮮烈な活躍を見せた。これは、今後のリーグワンでの活躍を期待させるに十分なデビューとなった。

ポジションとプレースタイル

松永が主に守るポジションはフルバック（FB）である。フルバックはチームの最終ラインに位置し、相手のキック処理やカウンターアタックの起点となる重要な役割を担う。また、ディフェンスにおいても最後の砦として、チームの危機を救う。身長167cm、体重78kgという身体的な特徴を生かし、低重心からの力強いステップワークとスピード、そして相手のラインブレイクに対応する読みの鋭さを持つ。また、キックによるゲームコントロールも得意とする、現代ラグビーにおける理想的なフルバック像に近い選手と言えるだろう。

代表での経験と家族構成

国際舞台では、15人制だけでなく、7人制ラグビーでも活躍の経験がある。過去にはスピードと判断力が求められる7人制日本代表に選出されており、国際レベルでのプレー経験は彼の選手としての幅を広げている。

また、松永家はラグビーと縁が深く、兄の松永拓朗氏もプロラグビー選手として活躍している。兄は現在、ジャパンラグビーリーグワンの東芝ブレイブルーパス東京に所属しており、兄弟そろってリーグワンの舞台でしのぎを削る姿は、日本のラグビーファンにとって注目のポイントとなっている。

今後の期待

コベルコ神戸スティーラーズの若きフルバックとして、リーグワンでの経験を積み重ねる松永貫汰選手。大学時代に培ったリーダーシップ、7人制代表で磨かれたスピードとアジリティ、そしてプロの世界でさらに向上させる技術力を武器に、チームの勝利に貢献し続けている。将来、15人制日本代表入りを果たし、日の丸を背負って世界の舞台で活躍する姿も、十分に期待される。今後の彼の更なる飛躍に注目したい。

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