松浦鉄道MR-500形気動車

松浦鉄道MR-500形気動車

松浦鉄道MR-500形気動車は、松浦鉄道が所有する気動車です。2000年の日蘭交流400周年を記念する事業の一環として、日本宝くじ協会からの寄贈を受け、「宝くじ号」として製造されました。愛称は「レトロン号」です。

概要

MR-500形は、1999年に新潟鐵工所で1両（MR-501）が製造され、2000年1月から営業運転を開始しました。松浦鉄道ではMR-400形に次ぐ2番目の18m級車体で、同社唯一のトイレ（真空式）を装備しています。内外装ともにレトロ調のデザインで統一されているのが特徴です。

構造

車内は全席が転換クロスシートで、レトロな雰囲気を演出する照明や内装が施されています。また、カラオケ装置が搭載されており、乗客は旅の途中でカラオケを楽しむことができます。外観は、当初ダブルルーフでしたが、後に通常の屋根に変更されました。

運用

新製当初は、たびら平戸口駅と佐世保駅を結ぶ快速列車などで使用されていました。2000年1月から3月には、土曜日・休日限定でJRの快速「シーサイドライナー」に連結され、たびら平戸口駅から長崎駅まで直通運転を行いました。これにより、松浦鉄道沿線から長崎方面へのアクセスが向上しました。

現在では、他の車両と共通運用されることが多いですが、トイレと車内設備を活かし、夏期のビール列車や団体列車として優先的に使用されています。観光客やイベント参加者にとって、特別な乗車体験を提供しています。

参考文献

交友社『鉄道ファン』2002年2月号（通巻466号）CAR INFO

関連項目

NDC (鉄道車両)

MR-500形は、そのユニークな外観と内装、そして特別な歴史的背景から、鉄道ファンだけでなく一般の観光客にも人気の高い車両です。松浦鉄道の観光を語る上で欠かせない存在と言えるでしょう。

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