宝くじ号

宝くじ号とは

宝くじ号は、日本宝くじ協会の助成金によって導入された自動車や鉄道車両を指します。これらの車両は、宝くじの収益金が社会貢献に役立てられていることを示す象徴的な存在です。助成金は、公共性の高い事業を行う医療法人、社会福祉法人、鉄道事業者などに対して提供され、その資金を基に様々なタイプの車両が導入されています。

宝くじ号の種類と特徴

自動車

自動車の宝くじ号は、福祉関連の車両が多いのが特徴です。具体的には、レントゲン撮影や献血に使用される巡回車、入浴車、そしてバリアフリーに対応したノンステップバスなどが挙げられます。また、消防用の車両も存在し、これらは主に防火啓発活動に活用されています。

鉄道車両

鉄道車両の宝くじ号は、外観や内装が他の車両よりも豪華であることが多く、特別なイベント用車両として使用されることがあります。これらの車両は、臨時列車や観光列車として運行されることもあり、地域の人々に特別な体験を提供しています。車体には「宝くじ号」の文字が必ず表記されており、宝くじの広報としての役割も担っています。

具体的な導入例

大型自動車

路線バス: 各地の公営・民間バスで、ノンステップバスが導入されています。
東京都交通局、川崎市交通局、横浜市交通局、神戸交通振興、名古屋市交通局、和歌山バス那賀、長崎県交通局などで導入事例があります。

その他の車両: 移動図書館車、救急普及啓発広報車、中継車、採血車、検診車など、様々な目的で活用されています。

鉄道車両

公営鉄道: 東京都交通局の30形、40形、9000形9001号車などが該当します。
第三セクター鉄道: 秋田内陸縦貫鉄道、三陸鉄道、由利高原鉄道、会津鉄道、天竜浜名湖鉄道、智頭急行、若桜鉄道、井原鉄道、阿佐海岸鉄道、土佐くろしお鉄道、甘木鉄道、松浦鉄道、南阿蘇鉄道、高千穂鉄道、くま川鉄道など、多くの第三セクター鉄道で導入されています。

宝くじ号の意義

宝くじ号は、単なる車両としてだけでなく、宝くじの収益が地域社会に貢献していることを示す象徴としての役割も担っています。これらの車両は、日々の生活を支える公共サービスから、特別な観光体験まで、幅広い分野で活用されており、その存在は多くの人々に恩恵をもたらしています。宝くじ号を通じて、宝くじが社会貢献に繋がっていることを実感できるでしょう。

出典

書籍
寺田祐一『私鉄気動車30年』JTBパブリッシング、2006年。
徳田耕一『日本のパノラマ展望車』JTBパブリッシング、2012年。
雑誌記事
『鉄道ピクトリアル』各号（電気車研究会）
Web資料
由利本荘市広報資料など

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