松田雅文

松田雅文：福岡が生んだ「博多ん大将」

松田雅文は、1971年にデビューした福岡県出身の元ボートレーサーです。コースを問わない自在なレーススタイルを持ち味としていましたが、特に地元福岡では抜きんでた強さを誇り、「博多ん大将」「博多天皇」という愛称で親しまれました。

1989年には、福岡競艇場で開催された第35回モーターボート記念でSG初制覇を達成。しかし、GIの周年記念競走ではなかなか勝利に恵まれず、43歳を迎えた1994年の福岡開設41周年記念競走でようやく念願の優勝を果たしました。

1991年の第6回賞金王決定戦（平和島競艇場）では、それまで連勝で勝ち上がってきた新井敏司が優勝候補と目される中、松田はパワー不足のため人気薄でした。レースでは、新井が1コースから捲りを狙いましたが、内側の艇が流れ、その隙を突いて2コースから差した松田が勝利。自身2度目のSG制覇と同時に、初の賞金王に輝きました。このレースは2連単2-1で決着し、30倍を超える高配当を記録しました。

松田は1997年前期に82勝を挙げ、長らく年間最多勝利記録を保持していましたが、2019年後期に地元の後輩である篠崎元志に更新されました。1998年には、1月に新春開運特選レース、7月に山笠特選レース、8月にお盆特選レースと3つの一般戦を制覇。お盆特選が最後の優勝となり、1999年10月26日の芦屋GIモーターボート大賞競走で通算1996勝目を挙げ、翌日のレースを最後に引退しました。

約29年間の選手生活で、記念優勝およびGIIIが4回、SG・GI/GIIが各2回、一般戦優勝は70回を数え、通算80回の優勝を達成しました。引退後は解説者として活動し、西日本スポーツでコラム「松田雅文の気分は7号艇」を連載しています。

2007年には、ボートレースの殿堂入りを果たしました。

主な獲得タイトル

1988年 - 桐生開設32周年記念競走
1989年 - 第35回モーターボート記念競走（福岡）
1991年 - 第6回賞金王決定戦競走（平和島）
1994年 - 福岡開設41周年記念競走

松田雅文は、その卓越した技術と地元への貢献により、ボートレースファンから今もなお愛される名選手です。

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