板倉真琴

板倉 真琴（いたくら まこと）は、1960年6月7日生まれの日本の脚本家、そして映画監督です。東京都の出身で、現在、日本脚本家連盟の会員として活動しています。

板倉氏のキャリアにおいて、脚本執筆は重要な柱となっています。特に、ヤクザ映画や任侠作品といったジャンルで多くの実績を積んでいます。彼のペンから生まれた作品群は、この分野における主要なシリーズを多数含んでいます。

代表的な脚本作品として、「修羅がゆく」シリーズ（ナック製作）が挙げられます。1997年の『修羅がゆく5 広島代理戦争』から始まり、『修羅がゆく6 東北激闘篇』（1997年）、『修羅がゆく7 四国烈死篇』（1998年）、『修羅がゆく8 首都血戦』（1998年）、『修羅がゆく12 北九州死闘篇』（2000年）、そして『修羅がゆく13 完結編』（2000年）まで、多くのエピソードで脚本を担当しました。また、同じくナック製作の「修羅のみち」シリーズでも筆を執っており、2001年の『修羅のみち3 広島四国全面戦争』、2003年の『修羅のみち9 北九州烈死篇』、2004年の『修羅のみち10 九州全面戦争』などを手掛けています。

東映ビデオが手掛けた「極道三国志」シリーズも、板倉氏の脚本家としての活動を示す重要な作品群です。1999年の『極道三国志3 血染めの九州死闘篇』に始まり、2000年には『極道三国志4 最後の博徒/血の抗争』と『極道三国志5 山陽道10年戦争』の脚本を担当。さらに、シリーズは続き、2003年には『新・極道三国志 首都攻防篇』と『新・極道三国志2 伊豆代理戦争勃発』の脚本も手掛けました。その他、単発のヤクザ映画としては2000年の『極道はクリスチャン 修羅の抗争』（ナック）の脚本も担当しています。

ヤクザ映画、任侠作品の分野で多数の脚本を手掛ける一方で、板倉氏は他のジャンルにおいても活動の幅を広げています。テレビドラマでは、1994年にフジテレビ系列の『金曜エンタテイメント』枠で放送された『人間ドキュメント 逸見政孝物語』の脚本を担当しました。ゲームの分野では、株式会社セガから発売されている人気シリーズ「龍が如く」に脚本家として参加しており、2006年のPlayStation 2用ソフト『龍が如く2』、そして比較的新しい2024年のPlayStation 5用ソフト『龍が如く８』の脚本を手掛けています。テレビアニメにおいても、1997年から1998年にかけて日本テレビ系列で放送された『剣風伝奇ベルセルク』の脚本に参加しています。

また、板倉氏は脚本の執筆だけでなく、既存の作品の脚色も行っています。1997年の映画『極道三国志』では脚色を担当しました。

脚本家として実績を重ねた後、板倉真琴氏は映画監督としても活動を開始します。2005年公開の映画『待合室』では、自ら脚本も手掛け、監督デビューを果たしました。その後も、2019年の映画『僕たちの忘れ物』で脚本・監督を務めています。

板倉真琴氏は、主にヤクザ映画や任侠作品で多くの脚本を執筆し、この分野で確固たる地位を築くとともに、テレビドラマ、ゲーム、テレビアニメといった多様なメディアでの脚本や、映画監督としての活動も行っている、多才な映像作家と言えます。

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