板橋区立板橋第五中学校

板橋区立板橋第五中学校：地域に根ざした教育の歩み

東京都板橋区板橋四丁目に位置する板橋区立板橋第五中学校（通称：板五中、いたごちゅう）は、1955年（昭和30年）4月1日、板橋第一中学校内に設置された歴史ある学校です。板橋第四小学校と連携した小中一貫教育を実施しており、地域社会に密着した教育活動が特徴です。

学校の歴史と変遷

創立以来、幾度かの校舎改築や改修を経て、現在の姿に至っています。1955年の創立当初は板橋第一中学校内に仮設校舎として設置されましたが、その後、1955年4月27日に校舎建設が着工され、同年8月24日に竣工しました。1958年には校歌が制定され、1962年には体育館が完成しました。さらに、1974年には新校舎が竣工、2007年にはエアコン設置、2010年から2011年にかけては耐震改修工事が行われるなど、時代の要請に応じた整備が続けられています。

教育目標と特色

板橋第五中学校の教育目標は、「常に夢や目標をもち　多様性を尊重し主体的に行動できる生徒の育成」です。この目標に基づき、生徒一人ひとりの個性を尊重し、主体的な学習を促す教育が行われています。

学校の特色として、制服の着用は基本的に自由である点が挙げられます。学生服とセーラー服が用意されていますが、夏服と冬服の切り替え時期は生徒自身で判断できるなど、柔軟な対応がなされています。ただし、式典などでは制服の着用が義務付けられています。近年では制服の廃止や着用ルールの見直しについて、保護者や生徒へのアンケートを実施するなど、生徒の意見を尊重する姿勢が見られます。

また、2021年末から2022年初頭にかけて行われた校則改定では、申請制によるスマートフォン持ち込みが許可されるなど、現代社会の変化に対応した柔軟な対応も図られています。

小中一貫教育への取り組み

板橋第四小学校との小中一貫教育では、小学校6年生を対象にした学校見学や部活動体験などを実施し、中学校生活へのスムーズな移行を支援しています。学年の呼称も、小学校の1～3年を7～9年に変更することで、小中一貫教育の円滑な運用を図っています。

学校の現状と課題：統廃合問題

板橋第五中学校は、小規模校であるため、度々統廃合問題が議論の対象となっています。板橋区の将来的な生徒数減少予測を踏まえ、近隣の学校との統合も検討されています。しかし、近年の通学区域内の再開発などを考慮すると、現状では結論が出ていません。

部活動

板橋第五中学校では、心身の健康増進と「生きる力」の育成を目的とした部活動が盛んです。令和4年度現在、ソフトテニス部、バドミントン部、野球部、吹奏楽部、美術部、バスケットボール部などが存在します。

通学区域と周辺環境

通学区域は板橋区の板橋一丁目、板橋二丁目の一部、板橋三丁目、板橋四丁目、加賀一丁目の一部です。板橋第四小学校と同じ通学区域であるため、多くの生徒が同小学校から入学しますが、入学予定校変更希望制により、他の小学校からの入学も可能です。

周辺環境には、加賀公園、愛誠病院、東京家政大学板橋キャンパス、石神井川、板橋区立板橋こども動物園、東京都立王子特別支援学校、陸上自衛隊十条駐屯地などがあります。

まとめ

板橋区立板橋第五中学校は、歴史と伝統を誇りながらも、時代の変化に対応した柔軟な教育体制を構築しています。小規模校であるという課題を抱えながらも、地域社会に根ざした教育活動を行い、生徒の育成に尽力しています。今後の学校運営、特に統廃合問題の行方にも注目が集まります。

もう一度検索