十条駐屯地

十条駐屯地

概要

十条駐屯地（じゅうじょうちゅうとんち）は、東京都北区十条台1-5-70に位置する防衛省の施設であり、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の三自衛隊が共同で使用しています。この場所は、北関東防衛局の下で兵站の中枢を担っており、各自衛隊にとって重要な役割を果たしています。駐屯地の司令職は陸上自衛隊の補給統制本部長が、基地の指揮官は航空自衛隊第2補給処十条支処長が兼務しています。

かつて赤羽西5丁目に存在していた陸上自衛隊十条駐屯地赤羽分屯地は売却された後、現在は北区立の赤羽自然観察公園およびナショナルトレーニングセンターの陸上競技場という利用がされています。

沿革

十条駐屯地の歴史は1958年に始まります。この年、アメリカ軍に接収されていた東京兵器補給廠の一部が陸上自衛隊に返還され、それに合わせて第2地区および第4地区の一部が十条駐屯地として設立されました。1959年には十条駐屯地赤羽分屯地が設けられました。続いて1960年1月14日には、法令上の十条駐屯地が正式に新設され、自衛隊の整備と運用が進められました。

1997年には、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊がそれぞれ関連機関から十条駐屯地へ移転し、同年12月1日には航空自衛隊補給本部も移転してきました。これにより、この場所はさらに多くの防衛関連業務を執り行う重要な拠点となりました。

1998年3月26日には、陸上自衛隊の資材統制隊と武器補給処十条支処が統合され、陸上自衛隊補給統制本部として再編成されました。その後も防衛関連組織の再編が続き、2015年には中央調達に関する業務が新しく十条に設置された装備部に移管されました。2022年には海上自衛隊警務隊の改編に伴い、東京地方警務隊十条警務分遣隊が廃止されました。

機関と部隊

十条駐屯地には多くの自衛隊関連機関が存在します。陸上自衛隊では補給統制本部が中心となり、東部方面警務隊やシステム通信団も配備されています。また、海上自衛隊の補給本部と、航空自衛隊の補給本部（航空自衛隊第2補給処十条支処）もこの基地内に設置されています。

交通アクセス

十条駐屯地へのアクセスは良好です。首都高速中央環状線の滝野川入口や新板橋出口、一般道の国道17号および122号、さらに多くの地元道路が利用できます。また、最寄りの鉄道駅にはJR東日本の埼京線十条駅、京浜東北線東十条駅、王子駅があります。地域内には東京港という指定特定重要港湾もあり、物流面でも恵まれた立地です。最寄の空港には東京国際空港や調布飛行場、横田基地などがあり、航空面でもアクセスが便利です。

その他の取り組み

十条駐屯地は地域貢献活動にも積極的に取り組んでいます。特に献血の活動においては、1967年から協力しており、その努力が評価されて日本赤十字社から金色有功章を授与されるなど、地域とのつながりを大切にしています。

このように、十条駐屯地は自衛隊の重要な拠点として、また地域に密着した活動を行う場として、様々な側面で多大な影響を与え続けています。

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