枇杷島橋

枇杷島橋（びわじまばし）

枇杷島橋は、愛知県名古屋市西区と清須市を結び、庄内川に架かる愛知県道67号名古屋祖父江線・愛知県道190号名古屋一宮線に位置する橋です。その美しい景観が評価され、日本百名橋にも選ばれています。

概要

現在の枇杷島橋は、1956年（昭和31年）に愛知県によって架けられました。橋の構造は、庄内川の左岸側がゲルバー式鋼桁橋、右岸側が鉄筋コンクリート桁橋となっています。1966年（昭和41年）には、橋の両側に歩道が設けられ、その欄干には二色絵が施されました。1971年（昭和46年）には、国道22号から愛知県道67号名古屋祖父江線・愛知県道190号名古屋一宮線へと変更されました。

現在、枇杷島橋は架け替え工事の真っ只中にあり、通行は仮橋へと切り替えられています。

歴史

枇杷島橋の歴史は古く、1622年（元和8年）に尾張藩主の徳川義直によって初めて架けられました。当初は、川の中島を挟んで東の大橋と西の小橋の2つに分かれていました。この橋は美濃路として多くの人々が往来し、橋の両側には市場が開かれ賑わいを見せていました。中島には萩が植えられ、堤防には桜が植えられ、その美しい景観は「結構の善美、人の目を驚かせり（尾張名所図会）」と賞賛されました。

明治時代に入ると、小橋は洪水によって流失し、1887年（明治20年）に石橋として再建されました。その後、1927年（昭和2年）にはコンクリート橋に改築されました。一方、大橋は濃尾地震によって倒壊し、1912年（明治45年）にトラス橋として再建されました。そして、1956年（昭和31年）に、これら2つの橋が統合され、現在の枇杷島橋へと姿を変えました。

現在、橋の架け替え工事が進められており、2024年（令和6年）より仮橋への通行に切り替わっています。新しい橋が完成することで、更なる安全性の向上と、地域の発展に貢献することが期待されています。

参考文献

松村博『日本百名橋』鹿島出版会

外部リンク

地理院地図（電子国土Web）・「枇杷島橋」 国土地理院

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