林家染之助

2代目 林家 染之助

2代目 林家 染之助（はやしや そめのすけ、1901年 - 1939年9月1日）は、明治から昭和にかけて活躍した落語家です。本名は人見 卯三郎。

経歴

1914年頃、2代目林家染丸に入門し、小染を名乗ります。京都芦辺館で初高座を踏みました。京都在住であったため、染丸の指導を十分に受けられず、2代目笑福亭福松、3代目笑福亭福松の元で修行を積みます。しかし、周囲からのいじめなどに遭い、やむなく一座を飛び出し、本名にちなんで卯三樓を自称し、韓国や満洲地方を巡業しました。

帰国後の1931年頃、2代目染之助を名乗り、初代桂小春團治の「桃源座」に参加。その後、5代目笑福亭松鶴が主催する「楽語荘」の同人として、京都を中心に活動しました。病気がちであったため、口演のみに参加することが多かったようです。

芸風と演目

得意とした演目は、『親子茶屋』、『蔵丁稚』、『鳥屋坊主』、『秋の夜話』、『按七』、『片袖』など。地味ながらも一風変わった味わいのある落語で、将来を嘱望されていましたが、38歳という若さでこの世を去りました。

SPレコードも数枚吹き込んでおり、その貴重な音源から、彼の才能に触れることができます。

人物

2代目林家染之助は、短い生涯でしたが、上方落語の世界に確かな足跡を残しました。その芸風は、奇をてらうことなく、じっくりと人物描写を深めることで、聴衆を物語の世界に引き込むものでした。若くして亡くなったことが惜しまれます。

参考文献

『映画年鑑 1977』、時事映画通信社、1977年発行
『古今東西落語家事典』（諸芸懇話会・大阪芸能懇話会共編、平凡社、1989年）ISBN 458212612X
『古今東西噺家紳士録』

関連項目

金原亭馬生 (8代目)
* 神戸瓢介

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