林己知夫

林 己知夫（はやし みちお）のプロフィール

林己知夫は1952年、東京都文京区で誕生しました。彼の人生とキャリアは、教育や仲間たちとの影響を色濃く受けています。1965年に誠之小学校を卒業し、その後も東京都内の教育機関で学びました。

1971年に東京教育大学附属中学校・高等学校を卒業し、この時期には多くの著名な同期生を持っていました。若いころから才能を発揮し、1977年に早稲田大学理工学部建築学科を卒業。在学中には大隈奨学金を受賞します。この時、彼の指導教官であった池原義郎の指導や、実務を通じて木島安史からの影響も受け、建築家としての道を歩み始めます。

1981年、林己知夫建築設計室を設立し、一級建築士として活動を開始しました。彼の建築観は、岡田新一や川村純一との交流を経て確立され、特に吉村順三やミケランジェロの作品に感銘を受けています。

作品と活動

林は、住宅をはじめ、クリニックや教育施設の設計を手がけてきました。医療分野では、産婦人科や内科、整形外科、小児科など多様な施設をデザインし、それらは首都圏のみならず高知県や富山県にも広がっています。また、舞台美術家松井るみとのコラボレーションや、脚本家大野木寛の住宅の設計など、さまざまな作品に関わっています。

東京建築士会の理事や青年委員長を歴任し、東京工科専門学校で非常勤講師として設計製図を教えるなど、建築教育にも寄与しています。特に産婦人科の設計を通じて、産後ケアに対する関心を深めており、「とよくら産後ケアハウス」の立ち上げにも関わりました。出産に関連する施設設計を通じ、少子化社会に対する実践的な提案を著した著書も存在します。

彼の作品は、そのデザインに彼自身の人柄が色濃く反映されており、温かみのある空間が評価されていると言えます。彼は流行に流されず、繊細かつ穏やかな作品を生み出し、住む人の気持ちを最優先に考えた設計を行っています。これは一般住宅だけでなく、公共施設にも良く表れています。

主な作品

林己知夫が手掛けた顕著な作品は、以下の通りです：

• - 1982年：秦邸（東京都文京区） - 東京建築士会住宅コンクール受賞
• - 1996年：中華人民共和国駐日本国大使館商務処改修（東京都港区）
• - 1999年：キルト三軒茶屋（東京都世田谷区）
• - 2004年：筑波大学附属中学校富浦寮（千葉県富浦町）
• - 2005年：大沢内科クリニック（富山県砺波市）
• - 2006年：センターラインアソシエイツ（東京都江東区）
• - 2009年：大野木寛邸（東京都目黒区）
• - 2010年：金龍寺庫裏（東京都台東区）
• - 2011年：クリスタルパレス（東京都板橋区）
• - 2013年：テラスくすのき門（東京都目黒区）
• - 2016年：viola石神井公園（東京都練馬区）
• - 2018年：artista（東京都練馬区）
• - 2020年：高輪ゲートウェイ水素ステーション（東京都港区）

著書

林己知夫は、建築士としての知見を活かした著書も執筆しています。

• - 建築設計実務のチェックシート（共編著、東京建築士会編、彰国社、第3版2008年）
• - 子育て世代が住みたいと思うまちに（第一法規、2014年）

外部リンク

• - 林己知夫建築設計室

彼の作品や活動について、さらに詳しく知ることができるでしょう。

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