柳誠源

柳 誠源（ユ・ソンウォン）の生涯と業績

柳誠源（ユ・ソンウォン）は、李氏朝鮮時代に活躍した文臣であり、特にその悲劇的な最期で知られています。生没年は不明ですが、1456年に命を落としました。彼は字を太初、号を琅玕とし、諡号は節義と忠景です。彼の本貫は文化柳氏です。

初期の生活と学問

柳誠源は舎人である柳士根の息子として生まれました。文科に見事に合格したのは1444年、さらに1477年には重試にも合格し、湖において新たな役職につきました。集賢殿の学士としての彼の才能は世宗からも評価され、寵愛を受けていました。

端宗の即位とその後

柳誠源が集賢殿学士として活躍していた際、文宗が即位してからほどなくして死去しました。その後、端宗が即位し、1453年には首陽大君が癸酉靖難を起こしました。この混乱の中、彼が所属していた集賢殿の学士たちはみな逃げ出す中、柳誠源だけが捕らえられました。

捕らえられた彼は、靖難功臣の功績を記録する教書を書かされましたが、それをこなすのは非常に苦痛であり、家に帰ると泣き崩れたと伝えられています。

復位計画と自決

1456年、柳誠源は成三問や朴彭年らと共に端宗の復位を計画しますが、その陰謀が露見してしまいます。絶望の中、自宅で妻と別れの盃を交わした後、祠堂で刀を用いて自ら命を絶つ道を選びました。誠源のこの行動は当時、多くの人々に衝撃を与えました。

死後の扱いと評価

彼の死後、柳誠源の遺体は1456年6月7日に車裂刑にされました。妻の未致と娘の百代はその後、左承旨韓明澮のもとに預けられました。誠源の功績は1691年に復官され、英祖の時代には吏曹判書が追贈されました。また、1902年には忠臣として祀られることが決定され、現在も幾つかの祠や書院で祭影されています。特に、愍節祠や連山の八賢書院、洪州の緑雲書院、さらに大邱の洛濱書院や義城の鶴山忠烈祠、寧越の彰節祠が有名です。

家族

柳誠源の家族は彼の背景を知る上で重要な要素です。彼の祖父は柳滸で、父は柳士根です。また、母は尹臨の娘であり、弟には柳承順がいます。妻は未致、そして娘には百代がいます。誠源の業績は彼の家族に対する深い愛情と誠意と共に、歴史に名を刻んでいます。彼の詩調が『歌曲源流』に伝わっていることからも、彼の文才と文化的影響を感じることができます。

柳誠源は、その悲劇的な最期により、忠誠心と義を重んじる象徴的な存在となり、李氏朝鮮を代表する英雄の一人として今も語り継がれています。

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