柳都大橋

柳都大橋：信濃川に架かる美しき橋

柳都大橋は、新潟県新潟市中央区の信濃川に架かる国道7号（新潟南北道路万代橋下流橋）の橋です。新潟市の中心部を繋ぎ、市民生活に欠かせない存在となっています。

概要

柳都大橋は、信濃川河口に近く、新潟港西港区の下大川前岸壁付近と万代島埠頭付近を結んでいます。橋長は212.1m、幅員は40mで、4車線の車道と両側に自転車歩行者道が整備されています。橋の中間部には信濃川沿いの歩道に繋がる階段やエレベーターが設置され、バリアフリーにも配慮した設計となっています。

信濃川の最も河口側に位置する橋梁であり、約3km下流には新潟みなとトンネル、約350m上流には萬代橋が架かっています。

特徴

柳都大橋は、景観に配慮した美しいデザインが特徴です。桁下部はアーチ状になっており、隣接する萬代橋との調和が図られています。また、外装には塩害に強いファインセラミックス製のタイルが使用されており、日本海からの潮風に耐え、美しい景観を長期間保つことができます。

橋梁部は上下線の車線が大きく分かれた形状となっていますが、これは将来的な高架道路の建設を見据えた設計によるものです。現在は平面道路として暫定供用されており、高架道路部は植栽帯として利用されています。

景観デザイン

柳都大橋の景観デザインは、「萬代橋と万代島再開発との調和」「高齢化社会に対応した設計」の2点を重視して決定されました。隣接する萬代橋との調和を図るため、アーチ曲線などを強調し、現代技術を活用したファインセラミックスによる化粧張りが施されました。

また、高齢者や身体障害者、子供たちなどの交通弱者の歩行者事故を防止するため、幅5mの自転車歩行者道と車道との間に植樹帯を設け、自動車交通と歩行者を完全に分離しました。橋上にはバルコニーやベンチが設けられ、両岸にはエレベーターが設置されるなど、利便性も向上しています。

歴史

柳都大橋の建設構想は、1919年（大正8年）に始まりました。当初は「みなと大橋」という名称で有料道路として計画されましたが、オイルショックや市政の交代などにより、建設が中断されました。

その後、1992年（平成4年）に都市計画道路「万代島ルート線」として計画が再開され、1993年（平成5年）に「一般国道7号 万代橋下流橋」として事業化されました。2001年（平成13年）には、一般公募により橋の名称が「柳都大橋」に決定しました。

柳都大橋は、2002年（平成14年）5月19日に開通し、萬代橋をはじめとする新潟市中心部の橋梁の交通量分散に貢献しています。

柳都大橋の名前の由来

「柳都」とは、水と柳が織りなす新潟市の美しい街並みを意味する雅称です。かつて新潟市の中心部には堀が巡り、その畔には柳が植えられていました。柳都大橋は、新潟の更なる発展に貢献するとともに、賑わいのある水と緑の豊かな街として未来へと続くことを祈念して命名されました。

現在の柳都大橋

柳都大橋は、新潟市のシンボルの一つとして、多くの人々に親しまれています。橋からは、信濃川や新潟市街の美しい景色を一望でき、散歩やサイクリングを楽しむ人々で賑わっています。

また、夜にはライトアップされ、ロマンチックな雰囲気を醸し出しています。

柳都大橋は、新潟市の発展とともに、これからも市民の生活を支え、美しい景観を提供し続けることでしょう。

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