柴本優澄美

柴本優澄美：劇団四季で輝く舞台女優

1995年9月13日生まれ、日本の女優。特にミュージカル俳優として知られ、現在は劇団四季に所属し、数多くの人気舞台作品で活躍している。

幼少期からの活動と映像分野での経験

柴本優澄美のキャリアは、子役として比較的早い時期からスタートした。映像分野においても様々な作品に出演しており、その活動は多岐にわたる。

テレビドラマでは、2006年に放送されたフジテレビ系の人気シリーズ『西遊記』の第3話に登場し、主人公である三蔵法師の幼少時代を演じた。同年には、テレビ朝日系のスペシャルドラマ『愛と死をみつめて』にも出演し、こちらも主人公の幼少期という重要な役どころを務めている。TBS系のドラマ『がきんちょ〜リターン・キッズ〜』では、第5話にオーディションを受ける役として出演した。また、特撮ファンにはファミリー劇場で放送されたスペシャルドラマ『牙狼スペシャル 白夜の魔獣』での山刀鈴役でも知られている。

映画への出演もあり、特撮ドラマ『牙狼』シリーズの派生作品である2013年公開の映画『牙狼外伝 桃幻の笛』では、テレビシリーズに引き続いて鈴役を演じている。

さらに、CM出演経験もあり、2005年にはネスレの「キットカット」のコマーシャルに出演している。子役時代から、舞台のみならず、テレビ、映画、CMといった幅広いメディアで活動していたことがわかる。

舞台への情熱、そして劇団四季へ

映像分野での活動と並行して、柴本優澄美は幼少期から舞台芸術の世界にも触れている。2005年には舞台『今日われ生きてあり』で地頭所洋子を演じ、2007年にはイクスピアリで開催された『フェストオペラ』に少女役として出演（真嶋優とのダブルキャスト）するなど、早い時期から舞台経験を積んでいた。

その後、彼女は劇団四季に入団し、舞台俳優としてのキャリアを本格的に開花させることとなる。劇団四季は、日本におけるミュージカル界を牽引する存在であり、そこで主要な役柄を演じることは、俳優にとって大きな転機となる。

劇団四季での主な出演作品

劇団四季に入団後、柴本優澄美は様々な作品に出演し、その表現力と才能を発揮している。出演作品は多岐にわたり、劇団の代表的なミュージカルで重要な役を担っている。

『コーラスライン』では、ショーのオーディションを受けるダンサーの一人、ビッキー役を演じた。この作品は、ブロードウェイを目指す若者たちの葛藤と情熱を描く群像劇であり、個々のキャラクターの心情表現が求められる。

また、子ども向けミュージカルにも出演しており、『王子とこじき』では女性アンサンブルの一員として、『王様の耳はロバの耳』では主要キャラクターの一人であるナタネ役を務めた。これらの作品は、子どもたちに夢や感動を与えるだけでなく、ファミリー層にも親しまれており、幅広い観客に演技を届けている。

大作ミュージカルへの出演も続き、『エビータ』では女性アンサンブルとして作品世界を構築する重要な役割を担った。

特に注目される出演作としては、『キャッツ』のシラバブ役が挙げられる。この作品は世界的に有名であり、猫それぞれの個性豊かなキャラクターが魅力だが、シラバブは無邪気で純粋な若い雌猫として物語の中で重要な役割を果たす。柴本優澄美は、シラバブの持つ愛らしさや成長を繊細に表現し、観客を魅了した。

さらに、日本の人気アニメーション映画を原作としたミュージカル『バケモノの子』では、2022年の初演からヒロインの一人である楓役を務めている。楓は主人公の蓮（九太）が人間界で出会う女子高生であり、物語の鍵を握る重要なキャラクターである。柴本優澄美は、複雑な内面を持つ楓役を通して、表現者としての深みを示している。

劇団四季の舞台で、アンサンブルから主要な役まで幅広く演じ分ける柴本優澄美は、確かな演技力と歌唱力で観客を惹きつける存在である。子役時代から培ってきた経験と、劇団四季で磨かれた表現力が融合し、今後の更なる活躍が期待される女優の一人と言えるだろう。

もう一度検索