柴航路橋

柴航路橋について

柴航路橋（しばこうろきょう）は、神奈川県横浜市金沢区に存在する、国道357号の橋です。この橋は金沢八景大橋とマリンゲートとともに、八景島とその対岸を結ぶ重要な交通路の一部を成しています。

歴史的背景

国道357号の柴航路橋に関わる歴史は1977年に始まりました。この年、国道の都県境から金沢区柴町の区間に都市計画が決定され、その後1988年には都県境から横須賀市夏島町までの間の計画が変更されました。1993年には、金沢柴町交差点から南に進む約630メートルの柴高架橋と、260メートルの柴航路橋、さらには110メートルの八景島トンネルが暫定的に開通しました。八景島内は一般車両の乗り入れが禁止されており、この区間には横浜・八景島シーパラダイスを訪れる観光バスや関係者のみが通行できるのです。

八景島には宿泊施設として「ホテル シーパラダイス イン」が設けられていますが、テーマパークの閉園時間にはその歩道も利用できなくなります。また、八景島以南には、金沢航路橋（仮称）や夏島高架橋と接続する計画が進行中で、2018年2月19日には国土交通省が関連工事の着手を地域の自治体に告知しました。

橋の設計

柴航路橋は、幅約110メートルの航路の上に架かっており、柴漁港やヨットハーバーと東京湾を繋いでいます。この航路は、漁船やクルーザーなどの小型船舶が頻繁に通行しています。国道357号は、橋でやや西にカーブしているため、設計にあたっては航路の制限や、八景島トンネルの基面高などの要因が影響しました。

橋の構造には、桁橋、アーチ橋、斜張橋の3つが検討され、斜張橋が選ばれました。選定プロセスでは、学識経験者や関係機関による景観検討委員会が設けられ、港湾のゲートとしての役割を果たすだけでなく、周囲の景観にも調和するデザインが求められました。

主塔の構造については、ケーブルを中央分離帯に1面張る案と、両サイドに2面張る案が検討された結果、1面張るうえで主塔の設計が一番効率的であると判断されました。ケーブルの形状には、「多段ハープ型」、「多段ファン型」、「ハープ型」の3案が考慮され、最終的に多段ハープ型が選ばれました。

この橋の主塔は高さ45メートルで八景島側に位置し、対岸の福浦側との間の支間長は150.3メートルです。また、航路部分の早く下が9メートルの高さが保たれており、対岸側の支間長は75メートルです。

橋の仕様

車道は往復各2車線で、幅は8.25メートルずつ確保されており、両側には3.5メートル幅の樹脂モルタルで舗装された歩道があります。橋の総鋼重量は3761トンです。これにより、安全で快適な旅路を提供し、観光地へのアクセスを向上させています。

まとめ

柴航路橋は、歴史的背景を持ちながら、地域の交通網の要所としての役割を果たし続けています。その設計や構造には数々の工夫が凝らされており、訪れる人々にとっても、新たな観光名所としての一面が光る橋なのです。

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