栃乃和歌清隆

栃乃和歌 清隆の生涯

基本情報

栃乃和歌 清隆（とちのわか きよたか、1962年5月22日生まれ）は、和歌山県海南市出身の元大相撲力士です。本名は綛田 清隆（かせだ きよたか）で、190cmの身長と162kgの体重を誇り、最高位は東関脇です。得意な技としては右四つ、寄り、上手投げがあります。

来歴

若き日と相撲への転向

清隆は元々野球に情熱を注いでおり、中学時代にはその類まれなる長打力が注目を浴びました。1978年に箕島高校に進学したものの、体重が増えたため、監督の尾藤の助言で相撲へ転向しました。その後、明治大学にも進学し、全国大会での活躍を経て、1985年に春日野部屋で正式に相撲界に足を踏み入れました。

現役時代の成績

清隆は1985年3月場所で初土俵を踏み、1986年9月場所に十両へ昇進しました。その後1987年には新入幕を果たし、同年中に小結、関脇と昇進を続けます。特に1987年3月場所には敢闘賞、7月場所には殊勲賞を受賞するなど、着実に力をつけていきました。当初は突き押しの相撲を得意としていましたが、右四つに組むスタイルへと変化し、大きな成果を上げました。1992年3月場所には小結の地位で12勝をあげ、優勝戦線にも名を連ねましたが、怪我や相性の悪い力士に悩まされ、大関昇進は果たせませんでした。

1999年7月場所での肋骨の負傷が影響し、引退を決断。現役時代には幕内上位の位置を維持しつづけ、長いキャリアを全うしました。

引退後の活動

引退後は年寄・竹縄を襲名し、後進の指導を担う親方として春日野部屋を受け継ぎました。2003年には年寄・春日野を襲名し、その後の育成方針としては厳しい稽古を通じて基本に忠実な指導を行い、多くの優秀な弟子を育てました。特に、関脇・栃煌山や大関・栃ノ心などを輩出しています。

事件とその対応

その一方で、春日野部屋では問題も発生しました。2011年には暴行問題が報道され、指導方法に関しての批判を受ける場面もありました。これに対し、春日野は反省の意を示し、弟子との和解も進めるよう努めました。後に、春日野自身が相撲協会の理事としても活躍し、特に若い力士の育成に力を入れています。

近年の業績

春日野部屋の指導のもと、特に2018年には弟子の栃ノ心が初優勝という快挙を成し遂げ、この成功は部屋の誇りとなっています。また、近年の競技環境の整備にも寄与しており、今後の相撲界の発展に貢献しています。

結論

こうした経歴を経て、栃乃和歌 清隆は相撲界での存在感を示し、引退後もその知識と経験を後進に伝える指導者としての役割を果たしています。彼のキャリアは独自の道を歩んだ力士として、多くの後輩たちに影響を与え続けています。彼の相撲に対する姿勢、指導方法は、今でも多くの人に尊敬され、相撲界を支える重要な要素となっています。

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