栃乃若導大

栃乃若 導大について

栃乃若導大（とちのわか みちひろ、1988年4月6日生まれ）は、元大相撲力士として名を馳せた存在です。彼は兵庫県尼崎市に生まれ、春日野部屋に所属していました。本名は李大源（イ・デウォン）で、在日韓国人の家系に育ち、韓国国籍を有しています。特に、196cmの身長と181kgの体重を誇り、その体格を活かした相撲が特徴です。得意技は左四つと寄りであり、2012年3月の場所では西前頭筆頭の最高位を記録しました。

来歴

栃乃若は幼少期から体格に恵まれており、早い段階から周囲との差を感じていました。小学2年生の時には、相撲大会に参加し、2位となるものの、悔しさから相撲教室に通うことを決意します。最終的には報徳学園中学校に入学し、相撲部に所属。中学校3年時には全国都道府県中学生相撲選手権大会で優勝し、高校3年時には高校横綱に輝いて、プロ入りを決意しました。

初土俵から十両昇進

2007年の初土俵を踏んだ後、彼は順調に出世を重ねました。当初は独自の相撲スタイルにこだわりましたが、春日野親方の指導を受けることで、攻撃的な取り口を身につけることができました。2009年には四股名を「栃乃若」に変更し、その後十両昇進を果たします。

新十両となった2010年は、連続して好成績を収め、また同年の翌11月場所では11勝4敗の成績を残しますが、八百長問題の影響により、公式な新入幕の機会を逃してしまいます。ついに2012年3月場所で自己最高位に上昇しましたが、その後の場所では怪我に悩まされることが多く、結果的には十両に降格してしまいます。

電撃引退

彼は2014年12月、師匠の春日野に引退を申し出ました。約4時間の説得の末、2015年12月15日に公式に引退届を提出。この決断の裏には、長年の不振や体調面、精神的な苦悩が影響していたという見方があります。引退会見では、自身の態度に悔いを口にし、「期待に応えられなかった」と涙ながらに語りました。

引退後

引退後、栃乃若は株式会社白寿生科学研究所に入社し、健康指導を中心とした活動を行っています。また、2015年には東京ドームで始球式を務めるなど、公の場にも顔を出しています。彼の取り口は、寄り立てる力相撲が基本でしたが、同時に腰高や甘い立合いに課題を抱えていました。

性格とエピソード

栃乃若は優しくおとなしい性格でありながら、内向的で頑固な面もあるとされていました。入門当時の四股名「李」は、史上最も短いもので、独特な呼び名で親しまれていたことも印象的です。引退した後も彼の名前は相撲界に残り続け、彼の成績やエピソードは多くの人に記憶されています。今後の活動においても、彼の経験が生かされることを願っています。

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