栗城眞也

栗城眞也（くりき しんや）氏は、1946年生まれの日本の医用生体工学者です。北海道大学の名誉教授であり、かつては日本生体磁気学会の会長も務めました。

1970年に北海道大学大学院工学研究科修士課程を修了後、1976年には北海道大学で工学博士号を取得しました。その後、1980年に北海道大学電子科学研究所の助教授に就任し、1991年には同研究所の教授となりました。また、この間には生理学研究所の客員教授も務めています。

2003年には日本生体磁気学会の会長に就任し、日本の生体磁気研究を牽引しました。2009年に北海道大学を定年退職し、名誉教授となりました。その後、東京電機大学の教授に就任し、脳機能計測を専門として教育・研究活動を続けています。

栗城氏は、脳磁気計測技術の研究において、特に重要な役割を果たしてきました。脳磁気計測は、脳の活動によって生じる微弱な磁場を計測することで、脳の機能を非侵襲的に調べることができる技術です。この技術は、脳科学研究だけでなく、医療分野においても、てんかんや脳腫瘍などの診断に役立っています。

栗城氏の研究成果は、多くの著書にもまとめられています。主な著書には、『脳をみる』（1995年、オーム社）、『脳磁気科学 : SQUID計測と医学応用』（1997年、オーム社、原宏氏との共編）、『ブレインサイエンス・レクチャー脳のイメージング』（2016年、共立出版、宮内哲氏、星詳子氏、菅野巖氏との共著）などがあります。これらの著書は、脳磁気計測の基礎から応用までを網羅しており、この分野の研究者や学生にとって非常に貴重な資料となっています。

栗城氏は、長年にわたり、日本の医用生体工学、特に脳磁気計測の発展に大きく貢献してきた研究者であると言えるでしょう。

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