桂 保和について
桂保和(かつらやすかず)は、戦国時代から
江戸時代初期にかけて活動した日本の
武将であり、
毛利氏や平賀氏に仕えました。彼は桂広澄の四男として生まれ、初名は元和と名付けられました。
生い立ち
保和は
毛利氏の庶流の重臣、桂広澄の息子として生を受けました。父の広澄は大名である
毛利元就に仕えていましたが、彼の人生は「相合殿事件」により大きく変わります。この事件では、毛利の有力家臣たちが元就の異母弟を擁立しようとした結果、誅殺されたのです。この事件に絡んで、父親が自ら命を絶つこととなり、保和は非常に困難な状況に置かれました。
彼の長兄、桂元澄は元就の助けを受けて家督を相続しましたが、保和は渡辺勝の子と平賀氏に仕官し、弘保から「保」の名を拝受し、保和と改名しました。天文18年(
1549年)には、弘保から20貫文の知行を授かり、彼の地位を確立しました。
主な活動
1549年以降、保和は
毛利氏との関係を深めていきます。天文22年(
1553年)には、江田隆連を討つための軍に参加し、これが保和の武功の始まりでした。高杉城の攻略に参戦し、平賀広相の指揮の下で成果を挙げ、同年9月にはその功績により
感状を受けることとなります。
1555年の
厳島の戦いにおいては、保和は再び平賀広相に従って戦い、敵の首を三つも取る大きな戦果をあげました。この戦いは
毛利氏にとって非常に重要であり、保和の武功もまた、その勢力を強化するうえで欠かせないものでした。それ以降も彼は防長の経略に従軍し、他の合戦でも成果をおさめています。
弘治2年(
1556年)には、陶軍との戦いで功績をあげ、再度
感状を受け取るなど、順調に実力を示しています。
後の人生と影響
類似の役職にあった平賀氏と
毛利氏の双方に仕官することで、保和は一定の権益を保持していましたが、
慶長5年(
1600年)に
関ヶ原の戦いが発生すると、
毛利氏に戻ります。後のことは詳細には不明ですが、彼の嫡男、桂元保が後を継ぎました。
結論
桂保和はその生涯において困難な状況を乗り越え、
武将としての名声を高めた人物です。彼の従軍や武功は、当時の戦国時代における歴史的な出来事と密接に関連しており、家族や主君との関係が彼の人生に多大な影響を与えました。