桂右女助 (4代目)

四代目 桂右女助

四代目 桂右女助（かつら うめすけ、1962年5月26日 - ）は、千葉県出身の落語家、作家です。落語協会に所属し、本名は梅田 勝之。出囃子は『ワルチング・マチルダ』または『いやとび』を用いています。作家としては、梅田 丘匝、梅田 うめすけ名義でも活動しています。

異色の経歴

千葉県立匝瑳高等学校を卒業後、オーストラリアやカナダで観光ガイドとして海外生活を経験。帰国後は旅行代理店（株式会社H.I.S）から葬祭業へと転職するという異色の経歴を持ちます。37歳という年齢で落語家の道へ進みました。

2000年1月に八代目三升家小勝に入門し、前座名『勝好』を名乗ります。2003年10月には柳家喬之進、柳家麟太郎と共に二ツ目昇進を果たし、『勝菜』に改名。2004年には骨髄バンクを通じて骨髄提供を行いました。2008年11月下席より、『う勝』に改名しています。

学問と創作活動

2013年4月には千葉大学文学部史学科に入学。同年、少年期の伊能忠敬を主人公とした小説「槇の家」で、第56回千葉文学賞を受賞しました。2015年3月下席より三遊亭司、柳家小傳次、柳家海舟、四代目入船亭扇蔵、二代目金原亭馬治、二代目金原亭馬玉、三代目柳家さん助、柳家燕弥、三遊亭彩大と共に真打昇進を果たし、『四代目桂右女助』を襲名。「桂右女助」の名は、大師匠である六代目三升家小勝の前名に由来します。

2015年10月には、噺家を志す江戸の浮世絵師と耳が聞こえない娘の交流を描いた小説「初音の日」で、第10回ちよだ文学賞を受賞。2018年9月には、城戸賞最終候補となった映画脚本の小説化「ひこうき雲」を出版しました。2020年3月、千葉大学文学部史学科を卒業。直木三十五の半生を講釈師が語る形式の小説「直木抄」で、第19回湯河原文学賞を受賞しています（梅田うめすけ名義）。

2022年6月には、千葉文学賞受賞作「槇の家」の続編となる、伊能忠敬の生涯を柳亭燕枝が辿った歴史評伝小説「汐さいの地図」を刊行。2023年10月には、噺家兄妹が主人公のマイルドミステリ「吾妹は姉である」を出版し、師である三升家小勝に捧げています（梅田丘匝名義）。

2023年4月には、「梅田うめすけ」名義で無所属として浦安市議会議員選挙に立候補しましたが、落選しました。

芸歴

2000年1月：八代目三升家小勝に入門、前座名「勝好」。
2003年10月：二ツ目昇進、「勝菜」と改名。
2008年11月：「う勝」と改名。
2015年3月：真打昇進、「四代目桂右女助」と改名。

著作

『友引寄席』（「うめだ勝之」名義、2010年8月、幻冬舎ルネッサンス新書）
『ひこうき雲』（「梅田うめすけ」名義、2018年9月、文芸社）
『汐さいの地図』（梅田うめすけ、2022年6月、ごまめ書房）
『我妹は猫である』（「梅田うめすけ」名義、2023年10月、ごまめ書房）

外部リンク

一合野郎の覚書 - Ameba Blog
桂右女助 (4代目) - 落語協会

もう一度検索