桂春蝶 (2代目)

二代目桂春蝶（かつら しゅんちょう）

二代目桂春蝶は、1941年10月5日に大阪府大阪市で生まれ、本名は濱田憲彦です。彼は1993年1月4日に亡くなるまで、大阪を中心に活躍した落語家でした。入門先の師匠は3代目桂春団治で、春蝶はその名跡に大きな愛着を持っていました。

身体的特徴や個性

春蝶の見た目は175cmの身長に対して41kgという極端な細身で、その独特な風貌はドナルドダックを彷彿させるとも言われていました。彼は酒と博打を好み、阪神タイガースの熱烈なファンとしても知られていました。好きなネタには、自作の『ピカソ』や『河童の皿』、さらには新作落語の『昭和任侠伝』がありました。この『昭和任侠伝』は、今や彼の弟子や実子によっても演じられています。

学生時代と入門

春蝶は大阪市立市岡商業高等学校に通い、そこで落語の道を志すきっかけを得ました。卒業後、一時は大阪屋証券で働いたものの、落語家という職業への憧れから1963年に3代目桂春団治に入門しました。初舞台は翌年の1964年に新世界の新花月で行いました。

初期の活動とメディア露出

入門から短期間で「若手五人会」を立ち上げ、同じく落語家としての道を歩む仲間たちと交流を深めました。春蝶は落語家としての活動にとどまらず、ラジオ番組のパーソナリティーとしても名を馳せ、特に深夜放送が好評でした。また、彼は競馬好きで、しばしばMBSラジオの競馬中継にゲスト出演しました。

芸風と特徴

師匠の春団治は、春蝶の才能を高く評価し、彼のマクラの面白さや人物描写のユニークさが特に注目されました。得意な古典[[落語]]としては『立ち切れ線香』や『猫の忠信』、さらには自作の落語も数多く残しました。その中には、一部のネタが特に笑いを誘うことで知られています。

私生活と阪神ファン

春蝶は若いころから喜んで酒を楽しみ、食事はほとんど取らない生活を送っていました。この生活習慣が健康を損ない、晩年には肝硬変を患いました。彼は阪神タイガースのファンでもあり、球場に行くことでチームが負けるジンクスがあったと言われています。このため彼のファンからは時に批判の声が上がり、球場に行くことができなくなるという皮肉な出来事もありました。

晩年と死去

1990年代に入り体調を崩し、様々な健康問題を抱えるようになりました。1993年、新年に自宅で吐血し、その後肝硬変による消化管出血で亡くなりました。彼の通夜や告別式には多くの人々が訪れ、その影響力を再認識されました。春蝶の精神は現在も弟子たちに強い影響を与え続けています。

まとめ

二代目桂春蝶は、その独自の芸風と個性的な人物像で落語界に多大な影響を与えました。彼の作品は現在も多くの落語家に引き継がれており、その存在感は今も残り続けています。

もう一度検索