桃太郎電鉄USA

桃太郎電鉄USA

『桃太郎電鉄USA』は、2004年にハドソンから発売されたPlayStation 2用ボードゲームであり、桃太郎電鉄シリーズの第13作にあたります。開発は、過去作『11』『12』を手掛けた「Team Kawada」が担当しました。

概要

本作は、シリーズ初の日本国外、北アメリカを舞台としています。基本的なルールは過去作を踏襲していますが、ゲーム内通貨が円からドルに変更され、10万円=1万ドルとして換算されます。CMキャラクターには陣内智則と若槻千夏が起用され、2008年発売の『桃太郎電鉄20周年』までコンビで出演しました。

海外編の制作は、当初さくまあきらが飛行機嫌いだったため困難でしたが、スタッフによる綿密な取材や、『11』『12』の製作を通してアメリカ編を表現できるグラフィック技術が確立されたことがきっかけとなり、実現しました。特に、アメリカ旅行に慣れていた柴尾英令が制作チームに加わったことが、アメリカ編制作の決定的な要因となりました。

陣内智則は、本作を題材にしたコントを制作し、テレビ番組「桃の陣!」で披露しました。

ゲームモード

桃鉄USA: 設定した年数（1～99年）だけプレイし、総資産を競うモード。100万ドルを所持した状態でニューヨークからスタートします。
桃鉄公式戦: 3年間プレイし総資産を競うモード。初期所持金は1000万ドルで、「桃鉄USA」とはゲームバランスが異なります。
貧乏神がいない!: 誰かが目的地に到着しても貧乏神が出現しないモード。

前作からの変更点

『7』から続いていた副題が本作にはありません。
「ブロックカード」が廃止され、攻撃系カードに成功率が設定されました。
「ロボット研究所」および「メカボンビー」が廃止されました。
「カード売り場駅」が目的地になることがありますが、「港駅」と「?駅」は目的地になりません。
リトルデビル・デビル・キングデビルカードを持っている状態で「おはらいカード」を購入すると、その場で使用するかどうか選択できます。
据置機における貧乏神のモーフィング演出が統一され、フィリップ・ハミルトン・ローズ3世によるボイスが入るようになりました。
マップ上の裏技として用意されていた「音楽室」が廃止されました。
COMキャラの「さくま」を最初から選択できます。
COMキャラの「あしゅら」は攻撃系カードを入手しても原則使用しなくなりました。

本作の特色

ゲストボンビーとして「スペースボンビー」、貧乏神の変装として「ビリリンモンロー」が登場します。
「鉄道省駅」や「本社ビル駅」は登場しません。
新イベントキャラクターとして「ビル・ゲッツ」「マッドサイエンティスト」が登場します。
10年目以降、10年ごとに物件駅名を示す看板が英語表記のみとなり、カード売り場駅のカードが無料になることがあります。
物件のジャンルに「娯楽」「チェーン」が登場し、「水産」は登場しません。
マップに起伏が付き、高所では列車の移動速度が遅くなります。
「ワープ駅」の代わりに「ゼロ駅」が登場し、止まると持ち金が0ドルになります。
月面・海底・19世紀のマップが登場します。
カードの売価が8倍または16倍に高騰するイベントが発生します。
航路はフェリーではなくクルーザーを使用します。
おいどんがメキシコシティに、忍者のっとりクンがハリウッドに登場します。
日本編の「電車伝助」に相当するキャラクターとして「黒服の2人組エージェント」が登場します。
「乗っ取りカード」の名称が「M&Aカード」になっています。
「岩戸景気」の名称が「ITバブル」になっています。
物件を破壊する「宇宙人襲来」イベントと、宇宙人を撃退するための「エアフォースカード」が登場します。
最高額物件はオーランドの「ネズミーワールド」です。
* 本作だけでしか使われていない限定BGMが多数存在します。

シリーズ初の海外編ということもあり、アートワークは土居孝幸によってほぼ全て描き下ろされました。

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