桐生西宮神社

桐生西宮神社について

桐生西宮神社は、群馬県桐生市宮本町に位置する神社で、美和神社の境内にあります。この神社は、兵庫県西宮市にある西宮神社の主祭神である蛭子大神（ひるこおおかみ）を祀るえびす神社であり、西宮神社の関東地方における唯一の直系分社であることから「関東一社」と称されています。

歴史

明治34年（1901年）10月、えびす神社の総本社である西宮神社から分霊を勧請し、美和神社の境内に創建されました。その後、明治38年（1905年）5月には社殿が落成しました。興味深いことに、社殿や手水舎、参道などは、母体である美和神社のものよりも規模が大きいのが特徴です。

祭事

桐生西宮神社では、年間を通して様々な祭事が行われます。主なものとしては、以下のものがあります。

初祭（初恵比寿）: 毎年1月20日に行われる最初の祭りで、新年の幸福を祈願します。
例大祭（桐生えびす講）: 毎年11月19日（宵祭り）と20日（本祭り）に開催される最も重要な祭事です。西宮神社本社から献幣使を迎え、神楽、えびす太鼓、福まき、桐生からくり人形芝居などの奉納行事が行われます。

桐生えびす講の詳細

桐生えびす講は、西宮神社本社から献幣使を迎えて執り行われる本格的な祭りです。美和神社の神楽殿では、神楽やえびす太鼓の演奏、福まきが行われ、多くの人々で賑わいます。また、桐生からくり人形芝居も上演され、伝統芸能を楽しむことができます。

2024年（令和6年）には、西宮神社の十日えびす（1月10日）で行われている福男選びを、男女別で開催するという画期的な試みが行われました。これは、分社において西宮神社公認で行う初の試みとして注目されました。

さらに、神社北隣にある桐生が岡公園入り口の特設会場では、芝居や手品、歌謡ショーなどの多彩なイベントが開催されます。祭りの期間中は、参道である恵比寿通りや山手通り、本町通りの一部が歩行者天国となり、活気に満ち溢れます。

隣接する美和神社の祭神が大物主（大国主・大黒）であることから、桐生えびす講は、恵比寿と大黒という二大福神が揃った祭として知られています。これは、人々に多くの福をもたらすと信じられています。

かつては、桐生市において八坂神社の祇園祭りと並ぶほどの人出を誇る祭りでした。しかし、祇園祭りに関しては現在では桐生八木節祭りの一部としてその役割を終えています。

アクセス

桐生西宮神社へのアクセスは、以下の通りです。

JR東日本両毛線・わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線の桐生駅北口から徒歩で十数分。
上毛電気鉄道上毛線の始発駅である西桐生駅が、桐生駅より近く、より便利です。

関連情報

桐生ファッションウィーク: 2002年（平成14年）の第7回では、神社の石段でファッションショーが開催され、話題を集めました。

まとめ

桐生西宮神社は、関東地方で唯一の西宮神社の直系分社として、地域の人々に深く愛されている神社です。特に、えびす講は多くの人々が訪れる活気ある祭りで、伝統と現代が融合した魅力的なイベントとなっています。桐生を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

参考文献

佐々木正純 編著『きりゅう百景』（2008年）47頁
桐生市史別巻編集委員会 編『桐生市史』 別巻、桐生市役所、1971年3月1日。doi:10.11501/3021305。（要登録）

外部リンク

西宮神社 公式サイト」と検索してください。'>桐生西宮神社（公式サイト）

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