桑原征平のおもしろ京都検定

『桑原征平のおもしろ京都検定』（くわばらしょうへいのおもしろきょうとけんてい）は、KBS京都と関西テレビ☆京都チャンネルが共同で企画・製作した、京都に関する知識を問うテレビ番組です。2006年 4月3日に放送を開始し、2009年 3月30日の放送をもって終了しました（放送期間はいずれもKBS京都での基準）。

この番組は、全国的なご当地検定ブーム、特に地元京都の「京都・観光文化検定（京都検定）」が注目を集める中で誕生しました。その目的は、単なる知識の確認に留まらず、古都・京都が持つ豊かな歴史、継承される伝統、そして独特の文化の奥深さを再発見し、視聴者に新たな魅力を提供することにありました。京都という題材に対するクイズ形式という番組の基本方針は、放送期間を通じて一貫して守られました。

放送期間中、特に2008年春の番組改編を境に、番組の構成やルールに一部変更が見られたため、便宜上、改編前後で分けて内容を詳述します。

番組開始 - 2008年3月24日

番組が始まった当初、司会はフリーアナウンサーとして活躍する桑原征平氏が単独で担当しました。毎回、京都に居住しているか、または京都に深い縁を持つ著名人が解答者として出演し、その人数は初期の3名から後に4名となりました。クイズは、その回ごとに設定されたテーマに沿って、合計4問が出題されました。解答形式は、四つの選択肢から正解を選ぶ形式が最も多かったものの、書き込み式の記述問題や、正解に近い数値を答える近似値クイズも番組を彩りました。正解者には、ポイントの証としてタワーの形をした小さなトロフィーが授与されました。画面上ではこれに加えて、番組タイトルが記された印が押される演出もありました。4問全てが終了した時点で、最も多くのポイントを獲得した解答者がその回のトップ賞となり、番組のスポンサーから提供される京都の名産品などが贈呈されました。

2008年3月31日 - 番組終了

2008年3月31日の放送回からは、KBS京都のアナウンサーである遠藤奈美氏がアシスタントとして番組に加わり、桑原氏との二人体制での進行となりました。この改編により、出題される問題数は全3問に削減されましたが、記述式で答える問題の比重が増加しました。特に第3問は、以前から解答者としても登場していた芸妓の梅嘉氏が出題する「教えて！梅嘉姐さん」というコーナーがほぼ定番化し、京都の花街文化やそこで働く芸妓・舞妓に関する問題が出されるようになりました。正解した際に与えられるポイントも変更され、金色の扇子の形をした置物が授与されるようになりました。さらに、正解には至らなくても、答えが惜しかったり、あるいは解答者が披露した答えが非常にユニークで面白いと判断された場合には、瓢箪の形をした置物がポイントとして与えられるという、独自のポイントシステムが導入されました（このシステムは、当時放送されていた他局のクイズ番組のシステムと類似性が指摘されることもありました）。

全問正解を達成した解答者には、「おもしろ京都検定1級」の合格証が授与されました。ただし、番組を進行する桑原氏の裁量により、必ずしも全問正解でなくとも、2問正解の場合でも「合格」と判定されるケースがありました。特に女性の解答者、中でもタレントの市田ひろみ氏に対しては、合格判定が比較的甘くなる場面がしばしば見られました。この「おもしろ京都検定1級」の合格証を10枚集めた解答者は、「おもしろ京都検定・師範」の称号が与えられ、「豪華賞品」が贈られるという目標も設定されました。実際に、2009年2月23日の放送では市田ひろみ氏が記念すべき初代「師範」に認定され、翌週の放送でその「豪華賞品」として、イノシシ一頭分の肉が贈られるというサプライズがありました（このイノシシ獲得に至るまでの道のりも、番組内でクイズとして出題されました）。

改編後の解答者構成は、著名人3名と、常にお笑いコンビ1組が参加する形となりました。お笑いコンビ枠の解答者は、番組の特性上、積極的にボケを交えた面白い解答をすることが期待されており、結果として瓢箪ポイントを獲得する場面が多く見られました。しかし、時折真面目な解答で正解したり、稀に1級合格を勝ち取ったりすることもありました。

番組終了の背景

『桑原征平のおもしろ京都検定』は、その地域性に富んだ内容と親しみやすい雰囲気から、独立UHF局だけでなく、北陸地方から西に位置するFNS系列局でも番組販売されるなど、一定の広がりを見せていました。しかし、製作局の一つであるKBS京都は、2008年春頃から厳しい経営状況に直面しており、番組のCM枠が特定のスポンサーCMを除き、ほぼ全て公共広告機構（現在のACジャパン）のCMで埋められるという事態に陥っていました。この財政的な困難から、一時は番組プロデューサーが桑原氏に対し、個人的な資金援助、すなわち個人スポンサーとしての出資を要請するという異例の事態にまで発展しましたが、桑原氏はその要請を固辞しつつも、司会としての役割を全うしました。最終的に、もう一方の共同製作局である関西テレビ☆京都チャンネルが2009年4月30日をもって放送事業を終了することが決定したため、これに伴う形で本番組も同年3月30日の放送をもって、3年間の歴史に幕を下ろしました。

番組の最終回では、それまでの放送で合格証を9枚獲得し、師範認定まであと一枚と迫っていた原田伸郎氏とメラニー・グリーン氏による、第2代「師範」の座をかけた最終決戦が行われました。この対決の結果、メラニー・グリーン氏が勝利し、第2代「師範」に認定されました。彼女に贈られた「豪華賞品」は、京都・祇園の芸妓さんたちと共に過ごすお座敷遊びを楽しむという、京都ならではの体験でした。

番組には、司会の桑原征平氏と遠藤奈美氏、ナレーションの塩見祐子氏のほか、原田伸郎氏、梅嘉氏、市田ひろみ氏など、京都にゆかりのある著名人や文化人、タレントが多数ゲスト解答者として出演し、番組を盛り上げました。また、元京都市歴史資料館館長の山路興造氏が監修を務めるなど、内容の正確性を期するための専門家の協力も得られていました。

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