桑原謙太朗

桑原謙太朗の野球人生

桑原謙太朗（くわはら けんたろう）は、1985年10月29日に三重県名張市で生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼の野球人生は地元の少年野球団から始まり、高校へ進学する際に硬式野球に転向しました。津田学園高校での甲子園出場は叶わなかったものの、卒業後は奈良産業大学で才能を開花させました。

経歴

プロ入り前

名張市立名張小学校にて4年生から軟式野球を始め、津田学園高校で硬式野球部に所属。控え投手として1年生から活躍し、3年生にエースとなりましたが、甲子園出場は果たせず、奈良産業大学へ進学。大学では、秋季近畿学生野球リーグで4勝を収め、最終学年では完全試合を達成するなど目覚ましい成績を残しました。

プロ入り

桑原は2007年のドラフトで横浜ベイスターズから3位指名され、契約金7000万円で入団。背番号38を背負い、2008年4月に一軍デビュー。レギュラーシーズンでは先発、中継ぎを含む多様な役割をこなしました。特に印象深いのは、8月の阪神戦での完投無失点です。

横浜時代

2008年には30試合に登板し、3勝を挙げるも、防御率は4.74と波がありました。翌年は怪我の影響で途中出場となったものの、防御率1.76を記録します。2010年にはオリックス・バファローズに移籍し、以後のキャリアで活躍しました。

オリックスと阪神時代

オリックスでは安定した成績を残しながらも、一軍での出場機会は限られました。2014年には阪神タイガースにトレードされ、着実にポジションを確立しました。2017年にはセ・リーグ最優秀中継ぎ投手のタイトルを受賞し、自身の最高成績を収めました。

退団と引退

2021年に引退を決断し、最後の試合では見事な三振を奪い引退プロセスを締めくくりました。引退後はスポーツ用品店での勤務を経て、2024年からはタイガースアカデミーでコーチに就任しました。

ピッチングスタイル

桑原は変則的なスリークォーターから最速152km/hのストレートを投げ、特に「真っスラ」と呼ばれる変化球が特徴です。制球力の向上が鍵となり、特に2017年からは安定した成績を残しました。珍しい球種ながら、その球威とキレで打者を圧倒し、複数のタイトルを獲得。

人物背景

桑原には「クワさん」という愛称があり、ユーモアのある一面も持ち合わせています。横浜時代にはお笑い芸人に似ていることから「ハマのオッパッピー」とも呼ばれ、ファンから愛されていました。特に阪神時代の金本監督との信頼関係が強く、サポートもありつつ自身の成績を伸ばしました。

桑原謙太朗の野球人生は、努力と成長の連続でした。引退後も新たな足跡を残す彼に、今後も目が離せません。

もう一度検索