桜井久勝

櫻井 久勝（さくらい ひさかつ）について

櫻井久勝氏は、1952年8月18日に兵庫県で生まれた日本を代表する会計学者です。主に財務会計論を専門としており、多くの著作と教育活動を通じて日本の会計学の発展に大きく寄与しています。彼は、神戸大学大学院経営学研究科教授や関西学院大学商学部教授を歴任し、さらに神戸大学名誉教授としても知られています。また、金融庁の公認会計士・監査審査会の会長を務めるなど、公共の分野でも活躍しています。

学歴とキャリア

櫻井氏は1975年に神戸大学経営学部を卒業し、続いて1977年には神戸大学大学院経営学研究科の博士前期課程を修了しました。その年に公認会計士試験の第3次試験に合格し、1979年には神戸大学の助手として教員生活をスタートさせました。以降、彼は神戸大学の大学院経営学研究科の教授に昇進し、2004年からは同大学の経営学部長や神戸大学経済経営学会の会長としても活動しました。

2016年には神戸大学を退官し、名誉教授の称号を得た後、関西学院大学商学部の教授に就任しました。その後、2019年には金融庁の公認会計士・監査審査会の会長に任命され、再び会計領域での影響力を発揮しています。

研究業績と著書

櫻井氏の研究は、特に財務会計に関する重要な理論や実務に焦点を当てています。彼の著書『財務会計講義』は、簿記検定や税理士試験、公認会計士試験などの基礎教材として高く評価されています。この書籍は、廣瀬義州教授の著作と比較しても、その権威ある内容、視点の網羅性、理論の精緻な構成によって多くの支持を受けています。また、毎年改訂版を出版し、常に最新の情報を提供し続けています。

主な著作には以下のものがあります：

• - 『会計利益情報の有用性』 (千倉書房)
• - 『財務会計講義』 (中央経済社)
• - 『財務諸表分析』 (中央経済社)
• - 『財務会計入門』 (有斐閣)
• - 『テキスト国際会計基準』 (白桃書房)
• - 『例解連結会計』 (税務経理協会)
• - 『会計学入門』 (日本経済新聞出版社)
• - 『1からの会計』 (谷武幸との共著、中央経済社)
• - 『キャッシュ・フロー会計と企業評価』 (伊藤邦雄責任編集、他と共著、中央経済社)

対外活動と業界への影響

櫻井氏は、日本会計研究学会の会長を務めるなど、国内の会計に関する研究の推進にも貢献しています。彼の業績や影響力は、会計教育の分野だけでなく、実務や制度の整備にも及んでおり、会計分野における重要な意見形成者と考えられています。

まとめ

櫻井久勝氏の業績は、理論だけにとどまらず、実務家としての経験や公共機関での役割を通じて、会計学の発展に多大な影響を与えています。彼の著作は会計を学ぶ多くの人々にとっての必携書とされ、今後もその影響力は続くことでしょう。

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