桜山古墳群 (東松山市)

桜山古墳群について

桜山古墳群（さくらやまこふんぐん）は、埼玉県東松山市に位置する古墳の集まりであり、円墳数基から成り立っています。この古墳群は、別名桜山古墳群1-13号墳とも呼ばれています。また、同時に発見された桜山窯跡群（埼玉県指定史跡）も重要な文化遺産としてあげられます。

発掘調査の経緯

この古墳群は、日本住宅公団（現在の都市再生機構）が高坂丘陵土地区画整理事業を進める際に実施された発掘調査によって明らかになりました。古墳群は、6世紀から同世紀末にかけて作られた、横穴式石室を有する円墳の群れであり、最小のもので直径7メートル、最大のもので18メートルもの周堀が見つかっています。これら13カ所の古墳からは、須恵器窯2基、埴輪窯17基、住居跡3軒なども確認され、当時の生活様式を垣間見ることができます。

出土品の内容

発掘によって出土した品々には、直刀や耳環、須恵器、土師器、さらには刀など多岐にわたります。これらの遺物は、その時代の文化や技術を知る上で貴重な資料となっています。また、古墳群の名称は、古くから存在した地名「大字田木字桜山」に由来しています。

桜山窯跡群の重要性

桜山窯跡群は、埼玉県における土器の出土としては最も古いものの一つであり、その重要性から史跡公園としての保存が決定されました。この公園は「はにわの丘公園」と名付けられ、訪れる人々に古代の生活や文化を伝えるための展示や案内板が設置されています。出土した遺物は、埼玉県立埋蔵文化財センター（熊谷市）で保管されており、一般の人も歴史を学ぶ機会が得られます。

アクセスと公園の情報

はにわの丘公園は、東松山市の桜山台4番地にあります。公共交通機関を利用する場合、東武東上線の「高坂駅」から南西方向に約1.2キロメートル、徒歩で約20分の距離です。路線バスを利用する際は、高坂駅西口から川越観光バス高02系統に乗り、桜山台経由の場合は「桜山小学校」バス停から徒歩約3分、白山台郵便局経由の場合は「白山台郵便局前」バス停から約8分でアクセスできます。

参考文献

• - 日本住宅公団高坂丘陵地区埋蔵文化財発掘調査報告〈5〉桜山古墳群 (1981年)
• - 日本住宅公団高坂丘陵地区埋蔵文化財発掘調査報告〈6〉桜山窯跡群 (1982年)

桜山古墳群は、古代日本の文化や技術が見られる貴重な遺跡であり、多くの研究者や歴史愛好家にとって、訪れる価値のあるスポットです。

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