梁川宗清

梁川宗清：戦国を生き抜いた伊達家臣

梁川宗清（やながわ むねきよ）は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将で、伊達氏の家臣として知られています。彼は梁川氏の祖であり、梁川城主を務めました。

生涯

天文元年（1532年）、伊達氏14代当主・伊達稙宗の八男として誕生しました。この年、父である稙宗は居城を梁川城から西山城へと移しています。

天文10年（1541年）、父・稙宗は鷹狩りの帰途に長男の晴宗に襲撃され、捕縛されるという事件が起こります。稙宗は西山城に幽閉され、伊達氏内部での権力抗争、いわゆる「天文の乱」が勃発しました。天文12年（1543年）、宗清は梁川城主となり、梁川氏を称することとなります。

天文17年（1548年）、天文の乱は晴宗派の勝利という形で終結を迎え、稙宗は伊達家の家督を晴宗に譲り、丸森城に隠居しました。伊達氏15代当主となった晴宗は、本拠を米沢城へと移します。永禄8年（1565年）、晴宗は嫡男の輝宗に家督を譲り、杉目城に隠居。輝宗は伊達氏16代当主・米沢城主となりました。この年、父である稙宗が隠居地の丸森城で亡くなっています。天正5年（1577年）には、晴宗が隠居地の杉目城で生涯を終えました。

天正7年（1579年）、嫡子の白石宗直が梁川城で誕生。天正8年（1580年）には、次男の村田宗友が同じく梁川城で生まれています。天正12年（1584年）に宗清は隠居し、鉄斎と号しました。梁川氏は嫡子の宗直（当時6歳）が2代目当主として家督を継承。またこの年、輝宗は嫡男の政宗に家督を譲り、政宗が伊達氏17代当主・米沢城主となっています。翌年、輝宗が死去しました。天正17年（1589年）、政宗が居城を黒川城に移すのに伴い、宗清は米沢城留守居を任ぜられます。天正19年（1591年）6月、葛西大崎一揆に伊達軍が出陣する際、宗清は国分盛重と共に米沢城留守居を命じられました。またこの年、豊臣秀吉による奥州再仕置により、政宗は岩出山城へ所替となり、宗清もこれに従いました。

文禄2年（1593年）、嫡男の宗直が白石氏（水沢城）の白石宗実の娘と婚姻。次男の宗友も村田宗殖の婿養子となりました。慶長4年（1599年）、白石宗実が亡くなると、宗直の子で白石氏嗣子の白石宗貞がまだ幼少であったため、宗直が後見となり白石宗直と名乗りました。

慶長9年（1604年）12月4日、宗清は73歳でこの世を去りました。梁川伊達氏は後継者に恵まれず、一時断絶してしまいます。しかし、後に宗直の子である宗元が梁川姓を名乗り家名を再興し、柳川伊達氏として仙台藩内の序列において準一家として列せられることとなりました。

系譜

父：伊達稙宗
母：中館氏娘（稙宗側室）
室：大條宗家の娘
長男：白石宗直（白石宗実の養子）
次男：村田宗友（村田宗殖の養子）
長女：小梁川宗重の室
次女：西大立目重信の室

参考文献

『梁川伊達氏四百五十年史』
『桑折町史』
『伊達治家記録』
* 『伊達世臣家譜』

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