梶山義彦

梶山 義彦

人物

1970年7月24日、静岡県静岡市に生まれる。主に外野手として活躍した元社会人野球選手であり、現在は指導者として後進の育成にあたっている。

幼少期、小学校1年生の時に父親の後押しを受けてソフトボールを始め、その後野球へと転向した。

経歴

選手時代

静岡高校に進学し、硬式野球部でプレー。同級生にはプロ野球でも活躍した赤堀元之や、社会人野球でチームメイトとなる天野義明がいた。高校2年生時の1987年には、第69回全国高等学校野球選手権大会に出場している。

高校卒業後の1989年、三菱自動車川崎に入社し、社会人野球の道へ進む。日頃の真摯な練習態度が高く評価され、また勝負所での一打に強さを発揮する打撃でチームの主軸として頭角を現した。所属チームに加え、1994年、1995年には日産自動車の補強選手として都市対抗野球大会に出場している。

1995年の日本選手権2次予選では、2試合で10打数8打点という圧倒的な成績をマークし、本大会出場に大きく貢献。本大会でもその打棒は健在で、優秀選手賞を獲得した。チームはこの大会で初めて優勝を飾っている。

1996年には、JABA北海道大会の準決勝でサヨナラ二塁打を放つなど印象的な活躍を見せ、同大会の最優秀選手（MVP）に選出された。この年、チームメイトである西郷泰之がアトランタオリンピックに出場したことに触発されたという。自らのプロ入りが難しいと感じる中で、同僚選手の活躍に触発され、日本代表入りを強く志すようになる。

翌1997年、初めて日本代表候補合宿に招集される。同年、IBAFインターコンチネンタルカップの日本代表に選ばれ、同僚の西郷、桑元孝雄とともに国際舞台でプレーした。この国際大会での活躍が高く評価され、初めて社会人ベストナインに選出されている。

1998年は、チームでは5番打者を務めたが、都市対抗本大会への出場は叶わず、東芝の補強選手として出場した。また、同年開催されたアジア大会では日本代表として銀メダル獲得に貢献した。1999年の都市対抗では日石三菱の補強選手として出場し、優秀選手賞を受賞。同年行われたアジア選手権では主将を務め、2年ぶり2度目の社会人ベストナインに選ばれている。

2000年、都市対抗予選までの公式戦13試合でチームトップの打率.444を記録するなど好調を維持し、チームも3年ぶりに本大会への出場を決めた。本大会では、富士重工業との2回戦でサヨナラヒットを放つなどチームの勝利に貢献し、優秀選手に選ばれた。チームはこの大会で初の都市対抗優勝を達成した。

都市対抗での活躍や、特に低めのボールに対する強い打撃などが評価され、シドニーオリンピックの野球日本代表に選出された。五輪本大会では、予選リーグの韓国戦と南アフリカ戦を除く7試合で、主に7番・右翼手としてスターティングメンバーに名を連ねた。しかし、持ち味であるパワフルな打撃を発揮するには至らず、2安打1打点という結果に終わった。

オリンピック後も選手として活動を続け、2002年には7年ぶりに日産自動車の補強選手として都市対抗に出場。この出場により、天野らとともに都市対抗10年連続出場の表彰を受けた。2003年には、激戦区である神奈川予選を勝ち抜き都市対抗本大会へ出場し、チームは3年ぶりとなる優勝を飾った。

2006年限りで現役選手としてのキャリアに終止符を打った。

指導者として

現役引退後の2007年から、所属していた三菱自動車川崎のコーチに就任。チームが休部となる2008年まで指導者として活動した。

2011年からは、クラブチームのWARRIORS 41にコーチ兼外野手として参加し、再びプレーの機会も持った。

2017年には、三菱自動車岡崎のコーチに就任。2021年11月1日付で、同チームの監督に昇格し、現在に至る。

主な国際大会出場歴

第13回IBAFインターコンチネンタルカップ（1997年）
第13回アジア競技大会野球日本代表（1998年）
第20回アジア野球選手権大会日本代表（1999年）
4か国・地域対抗戦（1999年、2000年）
第14回IBAFインターコンチネンタルカップ（1999年）
日本・キューバシドニー五輪壮行試合（2000年）
シドニーオリンピック野球日本代表（2000年）

主な表彰・タイトル

社会人ベストナイン2回（1997年、1999年）
* JABA北海道大会最優秀選手（1996年）

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