森久美子

森久美子：作家、エッセイスト、そして公共政策の専門家

森久美子氏は、1956年北海道生まれの作家、エッセイストです。北海道大学公共政策大学院修了後、公共政策学修士号を取得。拓殖大学北海道短期大学客員教授も務めるなど、幅広い活動を行っています。

多彩な執筆活動

彼女の執筆活動は多岐に渡ります。1995年には朝日新聞北海道支社主催の「らいらっく文学賞」に入賞。以来、朝日新聞、北海道新聞、読売新聞といった主要紙をはじめ、JAL機内誌やJR北海道車内誌など、様々な媒体に寄稿を続けています。

特に注目すべきは、長年にわたる連載の数々です。2010年から2017年まで日本農業新聞のコラム「万象点描」を執筆し、2014年には同紙でオホーツク地方の農村を舞台にした小説「青い雪」を一年間連載。好評を博したこの作品は後に加筆・改題され、『ハッカの薫る丘で』として中央公論新社より出版されました。

また、日本の伝統と住文化を伝える雑誌「じゃぱとら」では、全国各地で古民家を守り、未来に残す家を建てる建築士や大工を主人公にした小説「木は生きている」を連載。この作品を基に、『古民家再生物語』、『優しいおうち』が出版されています。

ラジオパーソナリティとしての活躍

執筆活動に加え、ラジオパーソナリティとしても活躍しています。1999年から2011年3月までFMアップルで「北の食物研究所」のパーソナリティを務め、「食と健康」をテーマに588回もの放送を行いました。2023年2月からは同局で「農業と食がつむぐ未来」のパーソナリティを担当し、国内農業の持続的発展の重要性を訴えています。

公職と講演活動

森久美子氏は、数々の公職も歴任しています。農林水産省の食料・農業・農村政策審議会委員をはじめ、北海道や北海道開発局などの審議会委員を歴任。その経験を生かし、「食と農の未来と地域振興のあり方」「食と農を結ぶ～心を育む食農教育」など、全国各地で講演活動を行っています。講演テーマは食と農に関するものだけでなく、「老いは必ずやってくる～悔いのない介護の処方箋」など、幅広い社会問題にも及んでいます。

豊富な著書

これまでに数多くの著書を発表しています。代表的な作品として、『ハッカの薫る丘で』、『古民家再生物語』、『優しいおうち』などがあります。これらの作品は、農村の生活や人々の温かさ、日本の伝統文化などをテーマに、深く読者の心に響く内容となっています。 その他にも『わがままな母親』、『母のゆいごん』、『「食育」実践記 きゅうりの声を聞いてごらん』など、多様なテーマの作品を発表し、幅広い読者層を獲得しています。2024年には『オーマイ・ダッド！－父がだんだん壊れていく』、『地域に根ざし、生きる力を培う食農教育』、『ダイバーシティJA　だれもが活躍できる地域をめざして』といった新作の出版も予定されています。

まとめ

森久美子氏は、作家、エッセイスト、公共政策の専門家という多様な顔を持つ、稀有な存在です。彼女の活動は、農業、食、地域社会、そして日本の伝統文化など、多岐に渡り、そのすべてに深い愛情と洞察が感じられます。これからも、彼女の活動から目が離せません。

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