森山一人

森山一人（もりやま かずと）は、1973年12月19日生まれ、島根県大田市出身の元プロ野球選手です。現役時代は外野手として活躍し、引退後は指導者、監督としても豊富な経験を持っています。

プロ入りまで

邇摩高校時代にはエースとして活躍し、2年秋には県大会で優勝、中国大会では延長16回を制する激戦を経験しました。3年時には春の選抜大会に出場するなど、早くからその才能を発揮していました。

プロ野球選手時代

1991年のドラフト会議で近鉄バファローズから6位指名を受け入団。同期には後に大活躍する中村紀洋選手がおり、自主トレーニングを共にしたこともあります。森山選手は、俊足強肩が持ち味でしたが、打撃に課題があり、一軍デビューはプロ6年目の1997年まで待つことになりました。
1998年オフに近鉄から自由契約となり、1999年に福岡ダイエーホークスにテスト入団を果たしました。2000年にはプロ初安打を本塁打で記録するという珍しい出来事がありましたが、それがプロでの最初で最後の安打となりました。2002年には両打ちにも挑戦しましたが、一軍出場はなく、同年限りで現役を引退しました。

引退後

引退後は指導者としてのキャリアをスタートさせました。2005年から2007年まで、四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスでコーチを務め、ダイエー時代の同僚であった坊西浩嗣氏と共に指導しました。この時、後にプロ入りする角中勝也選手を指導し、近鉄時代の同期である中村紀洋選手から譲り受けたバットを使わせるなど、打撃指導に尽力しました。
2008年からは徳島インディゴソックスのコーチに就任し、同年7月には監督代行としてチームを率いました。2009年からは再びコーチとしてチームに貢献しました。2013年11月には、6年間務めた徳島インディゴソックスを退団し、愛媛マンダリンパイレーツの野手コーチに就任しました。森山氏は、加藤博人氏と共にアイランドリーグの3球団で指導者を務めた初の人物となりました。

2015年には、愛媛マンダリンパイレーツがリーグ年間総合優勝を達成したことで、森山氏はリーグで指導した全てのチームで年間総合優勝を経験するという快挙を達成しました。2016年3月には愛媛を退団し、アイランドリーグ発足以来、リーグに在籍していた最後の指導者となりました。

2016年3月からは、長崎国際大学硬式野球部のヘッドコーチに就任し、2019年からは監督に昇格しましたが、同年末に退任しました。その後は、広島県福山市で野球教室を運営するなど、野球の普及に努めています。2025年からは、島根県内初の女子硬式クラブチーム「島根フィルティーズ」の監督に就任することが決まっています。

詳細情報

初出場: 1997年4月9日、対千葉ロッテマリーンズ戦（大阪ドーム）
初先発出場: 2000年10月8日、対オリックス・ブルーウェーブ戦（グリーンスタジアム神戸）
初安打・初本塁打・初打点: 2000年10月11日、対オリックス・ブルーウェーブ戦（グリーンスタジアム神戸）
背番号: 91（1992年 - 1998年、2001年 - 2002年、2008年 - 2015年）、63（1999年 - 2000年）

森山一人は、選手としては決して華々しい活躍ではありませんでしたが、指導者としては多くの選手を育成し、チームを勝利に導くなど、その貢献は大きいと言えるでしょう。今後も指導者として、野球界の発展に貢献していくことが期待されます。

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