森岡信元

森岡信元は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、津軽氏（元は大浦氏）の家臣として知られています。彼は津軽氏の独立に大きく貢献し、その功績から大浦三老の一人に数えられました。

生い立ちと初期の活躍

天文15年（1546年）、森岡信元は、大浦氏（後の津軽氏）の家臣である森岡信治の子として誕生しました。森岡氏は、大浦盛信の子・森岡為治を祖とする津軽氏の庶流とされています。父の信治は、大浦為則の後見役を務めており、その跡を継いで信元も為則の婿養子である大浦為信（後の津軽為信）に仕えました。

津軽為信の独立を支える

元亀2年（1571年）5月5日、為信が石川城や和徳城を攻略すると、信元は和徳城主となりました。天正3年（1575年）の大光寺城攻めでは、泥に足を取られた為信の窮地を救うという活躍を見せました。さらに、天正7年（1579年）の茶臼館の戦いでは、夜襲を敢行して敵勢を壊走させるなど、為信の戦国大名としての独立に大きく貢献しました。これらの功績により、信元は兼平綱則、小笠原信浄らと共に大浦三老の一人に列せられることとなります。

暗殺と最期

しかし、後に為信と対立するようになり、慶長5年（1600年）5月7日、梶仁右衛門によって久渡寺で暗殺されました。彼の死は、津軽氏の歴史における一つの転換点となりました。

森岡信元は、津軽為信の独立を支えた重要な人物であり、その武勇と忠誠心は後世に語り継がれています。しかし、主君との対立という悲劇的な結末を迎え、歴史に名を刻みました。

参考文献
* 『戦国時代人物事典』(学習研究社､2009年） ISBN 4054042902

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