森朗

森 朗（もり あきら）

森 朗（もり あきら、1959年9月18日 - ）は、日本の気象予報士、タレント、そしてウェザーマップ株式会社の代表取締役社長である。

来歴と人物

東京都で生を受け、幼少期・少年期を兵庫県西宮市で過ごした。兵庫県立神戸高等学校を経て、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。大学時代には、杉真理氏や竹内まりや氏らが在籍していたことでも知られる音楽サークル「リアル・マッコイズ」に所属していた。

大学卒業後、森氏は気象業界とは異なる道を選び、鉄鋼メーカーに勤務した。しかし、気象予報士を志すようになるきっかけは、趣味としていたサーフィンだったという。海上の天候に深く関心を持ったことに加え、当時の社会情勢を踏まえ、何か専門的な資格を取得することが自身のために必要だと感じ、気象予報士試験への挑戦を決意した。

気象予報士の資格を見事取得した後、ウェザーマップ社の入社試験を受けた。その際に、同社の創業者である森田正光氏から、東京メトロポリタンテレビジョン（TOKYO MX）の気象予報士オーディションを受けてみることを勧められる。オーディションでは、2分間のカメラテストで時間を大幅に余らせてしまうというアクシデントがあったものの、結果は合格だった。しかし、この時森氏はまだ鉄鋼メーカーに在籍しており、会社には気象予報士資格の取得やオーディション合格について何も伝えていなかった。最終的には、これらの事実を会社に報告した上で、鉄鋼メーカーを退職し、気象予報士としての新たなキャリアをスタートさせた。

メディアでの活躍

ウェザーマップ入社後は、森田正光氏と同様に、主にTBS系のテレビやラジオ番組を中心に数多くのメディアに出演するようになった。黎明期のTBSニュースバードや「お天気クジラ」「JNNニュースの森」といった番組で気象情報を伝え、その後も「モーニング天気」「ベストタイム」「きょう発プラス!」「ピンポン!」「THE NEWS」など、様々な時間帯の報道・情報番組を担当した。

特に近年は、地球温暖化や異常気象、中でも台風の頻発といった社会的な課題に対する関心の高まりを受け、気象解説者として連日メディアに登場している。2010年4月からはTBS系の情報番組「ひるおび!」にレギュラー出演しており、当初は特定の曜日の担当だったが、現在はほぼ毎日、視聴者に対して分かりやすく気象状況やその背景にあるメカニズムについて解説を行っている。災害が発生した際には、専門家としての知見に基づいた詳細な解説で、防災情報の提供に貢献している。

TBS系列以外にも、CBCテレビ制作の「サタデー生ワイド そらナビ」「えなりかずき!そらナビ」や、TOKYO MXの気象番組、テレビ朝日の「タモリ倶楽部」など、系列を超えて幅広い番組に出演している。また、気象解説者としての活動だけでなく、ドラマ出演（「君が教えてくれたこと」）や、ドラマの気象監修、さらには映画の吹き替え（「アイス・エイジ2」）や著書の監修といった、多岐にわたる活動を展開している。

ウェザーマップ代表取締役社長に就任

2017年7月には、ウェザーマップの創業者であり、長年にわたり気象予報士界を牽引してきた森田正光氏の後任として、同社の代表取締役社長に就任した。経営者としての顔も持ちながら、現在も気象予報士として第一線で活躍を続けている。長年の経験と実績に裏打ちされた的確な予報や解説は、多くの視聴者から信頼を得ている。

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